第13話 不穏な違和感

 陽菜さんは転送装置でお出かけ。

 そして中隊長は自動車でお出かけ。

 変だなと思ったが特に追及はしない。

 それなりに色々理由があるのだろう。


 そんな訳で俺達は3人で部屋のレイアウト変えだ。

 新しい編成表を見て、使いやすいレイアウトを3人で協議。


 明日からの新体制は総勢14人だ。

 どんな感じかというと、

  ○ 中隊長(高尾千秋一尉)

   ・ 中隊付き曹長(陽菜さん)

  ○ 副隊長兼警務会計担当(事務職・主査)

   ・ 事務職の主事

  ○ 第1小隊長(二尉か三尉)

   ・ オペレーター担当

   ・ 戦闘担当 3人

  ○ 第2小隊長(二尉か三尉)

   ・ オペレーター担当

   ・ 戦闘担当 3人

という体制らしい。

 なお○付きは幹部だ。


 そんな訳で机と椅子を合計4つの島になるよう配置する。

 会議室も応接室もソファー等備品があったので位置を少し変えるだけ。

 1階の部屋2つのうち1つは倉庫、もう一つは休憩室。

 休憩室の両端はパーテーションで仕切って仮眠場所にして、真ん中に持ってきたテーブルと椅子を置いた。

 なお仮眠用の簡易ベッドは後程到着だそうだ。


 幸い敵襲等もなく、まったりと作業をして。

 午後4時過ぎになって、中隊長と陽菜さんが一緒に戻ってきた。


「遅かったですね」

「半分は中隊長の私物整理ですね。宿舎まで荷物を取りに行ったり大変でした」

 そういう用件だった訳か。


「でもおかげで私も新体制でやる気が出てきた」

 中隊長がそんな事を言う。

 あんなに宿舎を嫌がっていたのにな。

 部屋でも片付けて貰ったのだろうか。


「さて、そんな訳で。

 明日は発令式があるから私と陽菜、そして新任の到着は午後になる。

 私と陽菜は朝8時半にここを車で出るから、3人は留守番を頼む。

 非常時には文月、いつもの手順で頼む」


「了解しました」


「それでは少し早いが今日は解散!」


 そんな訳で。

 俺は事務所を出る。

 買い物をして帰ろうかと思ったが、行くならバイクで行った方がいい。

 そんな訳で歩いて俺は自宅へ。


 陽菜さんが言ったとおり、基地からほぼ3分で俺の家だ。

 近くていいけれど、近すぎるのもまた面倒かな。

 そんな事を思いつつ家の前へ。


 ふと何か違和感を覚えた。

 俺の家だけれど俺の家で無いような。

 何故だろう。

 わからないまま玄関の鍵を開ける。


 そして。

 流石の俺も違和感の原因に気づいた。

 靴やサンダルが置きっぱなしだった玄関が整理されている。

 掃除もきっちり行き届いている感じだ。


 何故だ。何があったんだ。

 俺は奥のLDKへ。

 廊下も端にあったホコリが全く無い。

 俺はLDKの扉を開ける。

 そして。

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