第33話 ニャン

あなたはすでに猫だと思うわ、とエリカ。はあ、はあ、集合的無意識の中にあるシステム、世界、個人の経験の中に意味の始まりと終わりがあるとする神話の拒絶。どんなに後ろに下がっても意味の起源は見えない。とネコの紳士は後ろに下がりつつ言った。最初の記号はなんなんだニャン!ああ!なんとネコネコしい!はじめに、ことばありき!まさにパロールという話し言葉とラングの規則はまさに実現されたんだニャン!オアー!ちょ、静止しなさい!とエリカ。文学の神の視点とは何か?それはニャンのことなんです。この物語はニャンが描いたものなんです。嘘つけ。僕のインタビュー記録だよこれは。とフィリップ。違うんだニャン!オアー!オアー!さ、フィリップ、ここから出ましょう。

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