第12話 性格悪いから離脱する
「あ、分かった。シロナやるじゃーん。清純そうにみせて、そこの子に取り入って守ってもらったんだー。もしかして体とか張っちゃった? 男なんてみんな単純だもんねー。ちょっと涙目になって上目遣いになって頼めば、ちょろいちょろい。まあ、モテなさそうだし。目つき悪そうだし。おまけに根暗そうだし、物静かって点で言えばすっごいお似合ーい。きゃはははは!」
「おい、勝手な想像するな。僕とこいつはそんなんじゃない」
「もう、こいつなんて呼ぶ間柄なんだ、けっさくー」
僕とシロナはお前を楽しませるために存在しているわけじゃない。
とも言いたかかったが、この手の人間にそう言ったところで真面目に取り合ってもらえるわけがない。
「シロナ、行くよ」
「え、あの……」
戸惑うシロナの手を掴んでその場から、離れていく。
性格最悪だ。
どれだけ組んでたかは知らないけど、どうしてシロナはあんな奴とパーティーを組んでたりしたのだろう。
あれじゃあ、フィールドで置いてかれたって仕方がない。
シロナはそんな事も分からずに、組んでたのだろうか。
初めてオンラインゲームに挑んだ初心者じゃ、あるまいし。
背後にやかましい女性を置いて、離れていく僕達だが、こちらを追いかける様に叫び声が一つ。
「シロナぁー。分かってんだろうねー。水晶草の在りかは、私達しか知らないんだからー!」
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