涛眩く白
漕げ漕げ、進め!
アルベドの高鳴りは蒼暗い波浪の頂に猛る焔となって燃え上がり
熱された銀の鱗を白々と払い落とす。
消えない
長い髪をたなびかせ、砂州を横切るアルゴーン号。
舳先が切る
遠くの島影を目指して……
「迫る
唄うセイレーン達の声へ
漕げ漕げ、進め!
煮えて沸いた幾筋もの銀の手で頬骨を打たれても
櫂から手を離してはならない
漕げ漕げ、進め!
遠くの島影を目指して……
「迫る
唄うセイレーン達の声へ
遠吠えの海を抜けて、
連なる凱旋行列の燃える篝火のように四肢の隅々にまで点火せよ
ここで視線を落としてはならない
漕げ漕げ、進め!
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