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突然だがノストラダムスの予言というものをご存知だろうか。
一九九九年、七か月、
空から恐怖の大王が来るだろう、
アングーモワの大王を蘇らせるために。
その前後、マルスは幸運によって統治するだろう。
という四行詩だ。ここで言うアングーモワというのは皆さんご存知アンゴルモアだ。
彼の予言は数々の事象を的中させた訳だが、この予言に関する「人類滅亡」は的中しなかった。しかし、ここで僕が重要視する点は、「生き残った数少ない人類はこれから悲惨なことを体験するだろう」とも予言していたということだ。自分自身ノストラダムスについて詳しくまなんだわけではなく、ネットで少々調べただけなので詳しくは分からないが、僕は、この青い光を見た時、すぐにこのことを思い出した。
あぁ。人類の平和な生活は終わるのか。と。そう思った。思わざるを得なかった。青い光がこの街を襲ってきているのだから。
僕はその考えに至り、すぐに東へと走り出した。西の方の、夕日の方角から来た光から逃げるために。勿論逃げることなんて不可能に近いが、走るしかなかった。走って思考を働かせねば。心頭滅却。
(なんだ、あの光。ヤバすぎるだろ。どうしたらいいんだよ!)
そんなことを考えながら、走りつつ僕はスマホを起動させた。もしや朝見たあのニュースと関わりがあるのかもしれない。と。そして検索欄に「青いひか」と打った瞬間、僕は青い光に飲み込まれた。
嗚呼。最後にアキに告白しておけばよかった。
僕は、僕達は死ぬのだなと思い、目を閉じた。
そういえば今日は十三日の金曜日だった。
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