HOT LIMIT!!

ラピツティア

第1話

様々な形で身を持ち崩した者が、禁じられた科学技術により再生する場所――〈楽園〉


 いわくそこは、手足を動かせない赤子を、自らの両足で歩く事を可能にした。


 いわくそこは、動物に人間と同じような知性を与え、喋る事をも可能にした。


 いわくそこは、再起不能の戦傷者たちを、今まで以上に戦う事を可能にした。


 発展しすぎた科学はもはや魔法と同じようなものと言うが、〈楽園〉はまさしく魔法に満ちた場所とも言えるだろう。


 清潔かつ快適な環境。そこに住まう〈楽園〉の住人がみな不満がないかと言えば、違う。


「海……行きてえなあ」


「ああ……。ビキニ姿の女とか見たいよなあ」


 ぐったりと椅子に倒れこむ2人の男――〈拳骨魔フィストファッカー〉=ジョーイ&〈再生者レブナント〉=ハザウェイ。時期は夏だが暑さに倒れているのではない。楽園はどんな季節であろうと気温は一定に保たれている。


 ――それが問題なのだ。


 外の世界は夏真っ盛り。娯楽室のテレビや雑誌ではリゾート特集が目立ち、比較的年齢が若いジョーイやハザウェイの憧憬を煽る。〈楽園〉は快適であるために海水浴といった水遊びの必要性もなく――そもそも検診以外の娯楽として泳ぐ者自体が少ない。


 更にいえば〈楽園〉で分類される数パターンの被験者――検診の果てに動かなくなった者達やら、他人を売って甘い蜜を吸う密告者たちやら、ひと夏のアヴァンチュールを望むべくもない相手ばかりである。


「なんだいアンタら海がどうこうって。いっつも飯か金か女の事ばかりだけど、今日は特にだらしないじゃないか」


 彼らにそう声をかけたのは〈バイク乗りキャバリー〉=ラナだった。元軍人で頻繁に集まるメンバーのうち、数少ない女性のひとり。


 ハザウェイがぼんやりとした調子で呟いた。


「なあラナ、お前は最後に海に行ったのっていつだ? 俺、家族で行ったくらいしか記憶にないんだけど」


「覚えてないねえ……。たぶん軍に入る前なんだろうけど」


「俺もだよ。軍属になってからは遠出なんて出来なかったからなあ」


 首を傾げ合う3人――仕方がないとはいえビーチで遊んだ事など遠い記憶の話だった。


 そしてふと思いついたように、ハザウェイがラナへ提案した。


「なあラナ。いっそこう、水着になってくれ。こんな感じで」


 そう言って指差したのは雑誌の表紙――胸の大きな金髪美女が水着姿でポーズを撮っている絵。


「ふぅん、アタシの水着が見てみたい?」


 ラナが照れるでも怒るでもなく、にやりと余裕の笑みを見せる。グラビアモデルのような豊満さはないが、鍛え上げられた彼女の身体はファッションモデルのような美しさがあった。


 ――のだが、


「いや、別に」


「うーん、やっぱ良いか」


 ジョーイ&ハザウェイがあっさりと言ってのけた。『こういう女とか海でひっかけれたら最高だ』『ヘイ、お前のセンス悪いシャツを見たら女は釣れないだろうぜ』などとテレビへ視線を向けながら言い合うほど――興味ゼロ。


 ラナは近場にあった紙コップのドリンクを、思い切りふたりへ向けて投げつけた。


「うおっ、何すんだ!」


「それはこっちのセリフだよ、軽く死んできな!」


 ラナの瞳は本気だった。ジョーイ顔負けの拳骨魔フィストファッカーでもある彼女に対し、ふたりの男は椅子をなぎ倒しながら立ち上がる/即座に出口へ向かって走る。

『アタシだって脱いだら凄いんだからな』というささやき声は、女としての誇りか乙女心か。


「ジョーイめ先に逃げるなんてタマ無しのクソ野郎がすることだぞ!」


「お前の顔についたケツの穴が余計な事を抜かすからだ!」


「クソったれ、なんでビーチで女の尻を追いかけるんじゃなくて、ラナに尻を追われなきゃいけねえ!」


 ラナの怒声を背中に言い争うジョーイとハザウェイ――やけくそ気味に互いの心情が一致/無線通信で囁き合う。



 そうだ、夏を探しにいこう、と。



 ――夏は人を開放的にして陽気にさせるという。


 だから今この時、ふたりが相当頭の悪いテンションになっている事は仕方がなかった。

 『夏だから』――その言葉で過ちのほとんどは片付くのである。




 ○○




《――それでふたりはここに来たんだ》


 少年の声なき声――トゥイードルディがそう聞き返した。


 彼が多くの時間を過ごす巨大なプールに、ジョーイとハザウェイは来ていた。情報アクセスの用途以外でも、セラピーや運動の一貫として泳ぐ者はいる。それは娯楽ではないとしても。


「おう、とりあえず泳ぐぞ!」


「気分だけでも夏を味わっておこうぜ!」


 ふたりとももそれぞれ水着姿だった。これが検診の成果だと象徴するような筋骨逞しい身体に、タトゥーのジョーイ。ジョーイほどの体格はないが引き締まったスマートな筋肉を披露するハザウェイ――元軍人たちならでは。


 トゥイードルディの微笑みに見送られながらふたりは勢い良くプールへ駆け込む。水面へ向けてジャンプしたあたりで


《でも、ジョーイって泳げるの?》


 トゥイードルディの無邪気な問いかけ。


 水面に激しく水しぶきが舞う。水中からハザウェイが頭を出して首を振った。その隣――プールの底に憮然とした表情で直立するジョーイがいた。


 彼は検診により鋼の如き筋肉を獲得したが、そのせいで体重が数百キロになっている。つまり水に浮かべないのだ。


《……俺だって分かってたよ》


 ジョーイは重い足取りでプールの底を歩いていく。潜水服を着て海底を歩いているかのような調子である。


 下手をすれば溺死する所であるが、幸いにも水深が2メートル程度の場所。冷静にプールサイドに手をかけて、水中から自分の身体を持ち上げた。


 特殊検診により新たに得たものは多いが、同時に失ったものもある。一生自力で泳ぎを満喫をする事すら出来ないであるとか、正常位の体位が難しいなど――そんな些細な喪失だとしても。


「ジョーイ! 今度ドクターたちに頼んで、お前専用の浮き輪でも作って貰えよ!」


「そうするぜ、『拳骨魔の拳はカナヅチのように硬くて重い』って文字も入れてな」


 縁に腰掛けて濡れた髪をかき上げる。ティーン・エイジャーのような馬鹿げたやり取りも、〈楽園〉という娯楽が少ない場所だからこそだ。


《トゥイードルディムの背中に乗れば泳げるんじゃないかな。……ねえ!》


 トゥイードルディが宙空へ向けて呼びかけた。すると奥から水中を進む影が現れ、プールサイドのトゥイードルディとジョーイの元へ近づいていく。


《お前ならともかく、どうして俺様がジョーイなんかを背中に載せなきゃいけないんだ》


 水面から頭を出したのは一頭のイルカ――トゥイードルディムだ。まるでサングラスをしたイルカといった風体なのだが、言葉遣いはとても人間らしい――というより男らしい。中年臭いとも言う。


「俺も気持ちは分かるぜ。どうせ上に乗せるなら女がいい、イルカでも人間でもそこは同じさ」


「ジョーイもなかなか分かってるじゃないか。人間やらせておくには惜しいくらいだぜ」


「お前こそ〈楽園〉にいる誰より人間らしいさ」


 ジョーイとトゥイードルディムが手のひらと鰭を合わせた。男同士が意気投合して拳を付き合わせるように。話についていけないトゥイードルディの方は不満そうに肩を竦めていた。


 そしてその話を横耳にしていたハザウェイがプールサイドへと近づいてきた。


「そこが問題だ。泳ぐのはいいけど女がいねえ。これじゃあひとりでマスかいてるのと変わらねえや」


《女の人ならほら、そっちの方にもいるけど》


 トゥイードルディが指差すのはプールから少し離れた緑地に横たわる女性被験者だ。ジョーイがこの若い少年に対して、アルファベットをゼロから教えるように語った。


「トゥイードルディ。お前さんにはまだ分からないかもしれねえが、生物学的に雌であればそれがつまり『女』って事じゃあないのさ」


「ビーチサイドでビール片手に一緒してくれるようなタイプじゃあないからな」


 ジョーイ&ハザウェイ=真剣そのもの。トゥイードルディムが「お前が身体を動かす事を好むのと似たようなもんさ」と付け加えた。


 ともあれ問題は解決していない。他の被験者が夏のアヴァンチュールに興味がないのでは女を誘って遊びようもないだろう。では〈楽園〉の女性職員を誘うのはどうか、とトゥイードルディが尋ねた。ジョーイが肩を竦め、ハザウェイは深々とため息を零した。


「やっぱり分かってねえなあ」


「よし、ではこの俺たちの経験談を語ってやろう。まだここに来たばかりの若造だった頃だ」


 今でも若造だろうが――からかうトゥイードルディムを睨みつけ、ふたりは語りだした。


 まだ〈楽園〉に入って日が浅い頃。被験者や研究者の特殊性が分かっていなかったふたりは、検診続きの退屈さに負けて研究員へ声をかけた事があった。その時は今とは違って娯楽室すらなかった時だ。


『これが今日のぶんの薬よ。ふたりとも食事後と就寝前、忘れずに服用するようにね』


 女性職員が笑顔で薬袋を差し出す――それを受け得とる時、ジョーイが彼女の手へ自分の手を重ねるように置いた。鋼鉄を捻じ曲げる事から、一輪の花を摘むまで可能にするその能力を発揮するかのように、手の甲をそっと撫でる。


『じゃあ食後と就寝前まで一緒にいて見ててくれないかな』


 噴飯もののキザなセリフである。


 女性職員が曖昧に微笑み返す/重ねられた手から抜け出す――だがハザウェイが続けて声をかける。


『どうかな、被験者のメンタルケアのために俺と今晩――』


 言い切るかどうかのタイミングで、静かに女性職員はもうひとつ薬袋を差し出して素早く去っていった。彼らが視線を薬袋へ向けるとそこには『鎮静剤』の文字があったという――。


「――俺たちは興奮してるサルかってんだ!」


「しかもその後『規定により配属先が変更になりました』って言って2度と会えなくなったしな!」


 思い出して憤慨するジョーイ&ハザウェイ。だが淡々と鎮静剤を渡されるなど、同情に値する対応だと言えよう。


 だが話を聞いているトゥイードルディといえばやはりよく分からないという表情で、こう返したのだった。


《まあ、ボクにはトゥイードルディムがいるから関係ない話なのかな》


 そう言ってプールに飛び込んでトゥイードルディムへと抱きつく。『やることもやる』と豪語するだけあって、性別どころか種族を超えた愛にはジョーイたちも感心する他ない。


 これがイルカと少女の戯れであればまだ保養にもなったのに、男とイルカじゃあ――そこでハザウェイは思いついた。彼ら流に言えば『最高にイカれてハッピーなアイディア』だ。今までに増して頭の悪いやつを。


「ヘイ! ジョーイちょっと聞けよ。良い事思いついたぜ」


 ハザウェイがジョーイと何事か話をする間、トゥイーたちはプールの中で戯れるのみで内容に耳をすませたりはしなかった。そんな事よりトゥイーたちは互いの事の方が大事だったし、ジョーイたちの悪巧みを理解できると思わなかったからだ。


「おいジョーイ、ハザウェイ! 俺たちを呼び出して何事だ!」


 少ししてからの事。仰々しく喚きながら近づいてくるのは〈悪党ワイズマン〉=ワイズ。


「賭けだったら俺はパスするだでな。この前のでもう手持ちがねえだ」


 そしてワイズの後ろをついていくのが〈砂男サンドマン〉=レイニーだった。ジョーイたちが通信でこのふたりを呼び出したのである。


 ワイズはいつも通りに不機嫌/レイニーは困ったように首を傾げている。


「旦那がた悪いな。今日はちょっとレイニーにお願いがあってな。何なら貸しのぶんを少し減らしてもいいからさ」


 そうしてジョーイとハザウェイは、レイニーへ両手を合わせてこうお願いするのだ。


「頼む! ちょっと女に変身して水着になってくれ!」


 ――その時のワイズとレイニーの表情は筆舌に尽くしがたい。


 眉間のあたりを揉みながらワイズが聞き返す。


「女に変身して水着になれって言ったのか? お前ら正気か。ドクターに何か薬でも打たれたか」


「俺は別に構わねえけど、変身したって俺は俺だでな?」


 的確な指摘であるが、ジョーイは両手を広げてトゥイーたちを指し示す。


「あいつらを見習ったのさ。男だ女だの言うのは今時古い。俺たちはこの〈楽園〉で夏を味わうために、そういう細かい事情は忘れて、女の水着を眺めて楽しもうと思ってね」


「流石にファックしたりしやしないから安心しなよ」


「……そりゃあ安心しただよハザウェイ、とてもね」


 レイニーの悠長な物言い――だが否定的な雰囲気はない。ギャンブルの借りがあるというのもあるが、結局のところレイニーも〈楽園〉での生活に退屈を感じているのだ。


「お前が良いってんなら俺も何も言わねえよ。まあ面白そうな余興だし俺も眺めてるとするか」


 ワイズも同様でありプールサイドの椅子に腰掛け観覧モードに。野次を飛ばして遊ぶに違いない=全員の所感。


 参考資料という事で持ってきた雑誌を眺めた後、レイニーの皮膚が砂のように音を立てて崩壊/再構成――骨格ごと身体を作り変えるその力を無駄遣い。


「――こんな感じで、どうかしら?」


 ビキニ姿の女が優しげな笑みを向けている。ジョーイとハザウェイが歓声を上げた。


 雑誌と同じように胸元を強調したポーズといい女性らしい言葉遣いといい、誰がこれをレイニーだと思えるだろうか。元斥候兵の名演である。


「おいレイニーよ、少し本物より胸が小さいんじゃねえか?」


「ええ、よく分かったわねワイズ。これくらいの方が身体のバランスが綺麗に見えるから調整してみたのよ」


 ワイズの指摘へそう答え、レイニーが両手で自分の胸を持ち上げる。彼の能力は純粋な真似だけでなくこういった応用も効くのである。そして驚くべきはそれを見抜くレイニーの眼力――あまりに無駄遣いだが。


「やっぱレイニーはすげえよ!」


「な、なあレイニー、悪いけどちょっと触ってみてもいいかな」


 ゆっくりとジョーイとハザウェイがレイニーの胸へと手を伸ばす――『いやでも相手はレイニーだし』という理性の囁きを振りきって。

 机を激しく叩いて爆笑しながらワイズが茶化す。賢人との異名とは程遠いその様が、演技なのか否かは誰にも分からない。


「おっと待ちな、お客さん。お触りはNGだぜ!」


「私も困るわ……。そういうのは夜、ふたりっきりでして頂かないと、ね」


 レイニーもノリノリでしなを作ってみせた。その調子で男4人集まって夏らしく騒ぎあう。


 続いてワイズのリクエストで人気女性リポーターを水着姿に――『女性リポーターを脱がせるなんて、年寄りくさい趣味だ』とジョーイたちに言われ、ブツブツ文句を零す。

「普段済ました顔してる女が脱ぐから良いんだろうが」

 その時のワイズは少し小さくみえた。

 続いてジョーイらが露出の激しい水着をリクエスト――『正気の女なら着てくれないようなやつを試してみようぜ』というわけで着せ替えして楽しむ。


 際どい水着で泳いだせいで胸がこぼれ落ちそうになるハプニングも。両手を鳴らして歓声を上げる2人は、ストリップショーでも眺めているかのような調子であった。


 そうして最後にジョーイとハザウェイがこう提案した――せっかくだからナンパもしてみようぜ、と。相手はレイニーで。

 ――そう。レイニーをナンパするのだ。


「ヘイ、そこの君! 可愛い水着着てるね!」

「それどこで買ったのー?」


 軽快で明るいノリで声をかける。しかしあまり近づきすぎず一定の間合いを保つ事で、相手の警戒心を刺激しないように配慮。彼らなりのナンパテクニックである。ジョーイの方はボクシングをしているおかげでその辺りの距離感を掴むのが上手い。


 そして満更でもなさそうな反応をする女性/レイニー。ワイズがその能力で女の声を再現=心の声を捏造――『結構面白そうな人たちね……。ちょっと話してみようかしら』

 漫画的な演出/監督から演者への指示=いいぞ、ドン引きせずにノってやれ。


「じゃあそこで飲み物頼んで話そうぜ。冷たいビール奢るよ」


 ハザウェイがそう言ってレイニーの肩を軽く抱くように手を伸ばした。少し強引なのだが結局はナンパの真似事なのだ、これくらいは良いだろうという判断である。


 レイニーの方はといえば『仕方ねえ奴だ』と一瞬ため息をついたが、持ち前の演技力を発揮――上機嫌に笑ってみせると、胸を押し付けるようにハザウェイと腕を組んでみせた。


「おお、積極的じゃねえかレイニー!」


 ジョーイの爆笑――『お前の男の好みはハザウェイみたいな奴だったのか?』などと他の者が聞いたら誤解されそうな事を喚き散らす。


「うるせえぞジョーイ、負け惜しみはほどほどにしておきな」


「何だとこの野郎、そもそもナンパの最中に抜け駆けするなんてのは山羊とファックするくらいあり得ねえ事だ!」


「うるせえ、レイニーは俺のもんだ!」


 売り言葉に買い言葉。ジョーイがハザウェイの肩を軽く指先で押した。

 それだけでも十分すぎる膂力によって、ハザウェイとレイニーがプールへまとめて落ちた。


 拳を振り上げ憤慨するハザウェイ/水面を蹴って水を浴びせかけるジョーイ/もう付いていけないと逃げ出すレイニー/他人事のようにそれらを眺めて笑うワイズ――元軍人らしからぬ立ち振舞の数々。


 彼らが経験してきた戦場は苦しい場所だった。ゆえにどれほどここが退屈な場所であろうとも、長らく味わっていなかった平穏の欠片を味わえるのであれば素晴しい事だ。まさに楽園と言うべき。


 これはいずれ楽園を出て荒野を行く、冒険に望む者たちの――ほんのひと時だけのお祭り騒ぎ。




 ○○○




 ――余談ではあるが、その後日。


「ハザウェイがレイニーをナンパした時の、最高に笑えたよな」


「お前だってレイニーの胸を揉もうと血眼になってただろうが」


 という会話をボイルド&ウフコック、そしてラナが耳に挟み、


「……彼らは同性愛者だったのか、以外だな」ウフコックがしみじみと頷く。


「……頭がおかしくなったのかもしれないね」ラナが不安そうに俯いた。


 ボイルドも正しい説明エクスキューズなど出来るわけがなく、うっそりとこう零したのだった。



「……夏だからな」

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