溢れゆく珈琲
右耳から入れる音楽は点滴
見つめるのは白い天井
それすらも汚れた色で
現実か 夢うつつか
わたしには何も反響しない
身体を通り抜けて汚れた壁に跳ね返される
乾いた手で熱いカップを掴む
火傷しそうな温度
そのまま珈琲を口に注ぐ
飲み込めなかった液体は口から溢れて垂れていく
飲み込む力もない
悲しいと思えるだけ幸せだ
辛いと思えるだけで幸せだ
それはちゃんと人間をやっている証拠
わたしの「人間」は苦い珈琲に溶けて床に飛び散っている
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます