揺れる珈琲

窓に落ちては消えていく雪を眺めていた

クリスマスに愛していると言われたのはいつだっただろう

ホテルのダブルベットの上で交わした赤ワイン

あの人の言葉は何も覚えていない

けれど体温は思い出せる

ああ ごめんね

本当は赤ワインが嫌いだったの

わたしは嘘つきだから


本当はあなたの入れてくれる珈琲が好きだった

差し出された珈琲が揺れるのを見ていたかっただけ

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