こんな風に穏やかな日々を見ていると、本当に辛い事はもう終わったんだなって感じがします。
長い道のりでしたけど、フロレンスも幸せそうですし、ナタニエル君も二人の妹のお兄ちゃんになって。普通の毎日を送れるって、とても良い事ですね。
アントワーヌ君、女性の地位向上や、ラングロワ夫妻をフォローするところが良いですね。悪者をやっつけて終わりではなく、これからを生きる人の事を考えるところに、彼の優しさを感じました。
長い物語も、これで一段落つきましたね。
今度は子世代が騒動を巻き起こすのではと、つい想像してしまいます。
作者からの返信
無月弟さまいつも応援コメント楽しみです、ありがとうございます。
この話を書き始めた頃は主人公二人の切ない気持ちに作者も押しつぶされそうでした。それでも少しずつアントワーヌ君とフロレンスさまの頑張りで今の幸せに辿り着き、ほっとしています。
最初はフロレンスさまはもっとナヨナヨしたキャラだったのです。でも結局私の好みで悲劇のヒロインである自分を嘆くだけでなく、自分で出来ることはなんでもしようという彼女の像が出来上がったのです。ラングロワと結婚中は本を読んで色々勉強し、投資もしてお金も少しずつ増やしたからこそ、駆け込み施設も設立出来たわけですしね。アナと二人、金庫破りをして彼が隠していた書類も発見しました。時々見せるお茶目な面はルクレール家の血でしょうか。
アントワーヌ君もフロレンスさまも自分たちが幸せになったらそれで終わりではありません。ラングロワの両親も遠い異国の地に行かずに済みましたし、他に同じような境遇の人を救う為に二人とも大きく社会貢献します。この辺りのエピソードは私が特に最終話で書きたかったことなのです。
大団円。
面白かったな~。
特にジェレミーが茶々を入れるところが。
しかし、フロレンス、アントワーヌともに気配りの人ですねえ。
ラングロワ夫妻にまで気を遣うとは。
作者からの返信
空知音さま、最後まで楽しみながら読んでいただけたようで何よりです。応援コメントもたくさんありがとうございました。
この作品を書くにあたって何が楽しかったかというと、アントワーヌ君とジェレミーさまの絡みと、アナとジェレミーさまのその後の様子なのです。
善人は報われて欲しいという思いが私は強いのですね。ラングロワ両親をたった一人の孫ナタニエルと引き離すには忍びなく、でも大罪人の息子(故人になったとは言え)のせいで王国内には住み辛いだろうということでアントワーヌ君の情けでこんな形に落ち着きました。
そんなアントワーヌ君ですから、棚ぼた状態だった侯爵位の上に胡坐をかくわけでもなく、女性の地位向上の為に将来は大きな働きをすることでしょう。フロレンスさまも彼女のような境遇の人を少しでも減らしたいという切なる思いで社会貢献をします。この部分は私が最終話で一番書きたかったことの一つなのです。それに触れる空知音さまのコメント、とても嬉しいです。
ナタニエル君に妹が二人もできたのですね。そして目に映るのは幸せな家族の姿。
アントワーヌ君とフロレンスが互いに想い合いながらもな、かなか結ばれなかったあの頃が夢のように思えます。
>皆幸せになったのだから
本当にその通りですね。これまであった苦難の日々も、この一言で全て報われるような気がしました。
ジェレミーの使った呼び名、たくさんあるなとは思いましたが、まさかここまでとは。ナタニエル君の姓変わりもビックリです。
作者からの返信
ハイ、ナタニエル君には二人の妹が出来ました!一人はパパ似でしっかり者の、もう一人はママ似で可憐で優しい妹たちです。
物語中後半までは苦しく切ない年月を耐えた主人公二人、幸せ家族で終われて感無量です。
この最終話、アントワーヌ君、フロレンスさま、ドウジュにナタニエル君それぞれ昔を懐かしんでいます。本当に良かった。。。
ジェレミー、アントワーヌ君との絡みの度に違うあだ名をつけていましたからね!作者自身も数えてみてビックリです。
ナタニエル坊ちゃまが大きくおなりに~っ!!(感涙)
フロレンス様とアントワーヌさんのお子様とはいえ、「あの」ミラ王妃と、「あの」ジェレミー様の甥っ子ですもんね……。
将来、何人の女性を惑わすのやら……( *´艸`)
作者からの返信
最後にナタニエル君が大きくなったところを書きたかったのです!なかなかの好青年に成長しています。
小さい頃はジェレミーそっくりだった彼、性格はどちらかと言えば穏やかな感じを受けますが。。。
編集済
この最終回では別人の目線でした。
私も『花バト!』にて、最終章を主人公ではない人物の目線で書きましたので、なにか親しみを感じました。
前回から時間はたっぷりと流れており、幼児だったナタニエルさんが16歳とは、ずいぶん下ったのもだと思いました。(あっ! 『花バト!』では、もっと時間が経っておりましたっけ)
なぜ16歳なのかな? と思いましたが、ドウジュさんとクレハさん(コライユさん)が乳繰り合う場面に、言及できるからという理由なのだと気付きました。
当時2人は離れて仕事をしていたので、会った時は濃密になってしまったのでしょう。
それをちゃんと覚えていたナタニエルさんでした。案外、むっつりなのかも……?
それにしても、ドウジュさんは移動魔法を使えるようになったようです。なので、始めドウジュさんとは気付きませんでした。
本作で、彼は魔法とは反対側にいたイメージでしたので、変われば変わるのだと思いました。読み手に時が経ったのだと実感させてくれました。
そして、ランジェリーさんは獄中で衰弱死ですか。
お葬式とかあったのかな? とか、フロレンスさんとナタニエルさんは、そのお葬式に出席したのかな? とか、書き手が言いにくいことを考えてしまいました。ごめんなさい。
もういないとなると、オージェ(息子)さんの獄中死、及び麻薬の濡れ衣かもという件は、いまだに明らかにならないままのようです。
ずっとこのままなのか? 後に明らかになるのか? いずれにせよ、次回作以降に持ち越しのようです。
オージェ(父)さんの王太子襲撃事件は、許されるものではないので、投獄が続くのは妥当と思います。
アントワーヌさんとフロレンスさんの、昔の思い出にかこつけたイチャツキ振りには、胸の奥がムズムズする思いでした。
『大輪の花』、『私は咲けた』『男冥利』ですもんね……。
何の障害もない幸せを、自らの手で勝ち取ったご褒美なのでしょう。満喫しきっていましたね。
しかも、覗き見しているのを、わざと見せつけているとのこと、アントワーヌさんは夫婦の仲が良ければ、親子の仲も悪くならないと思っているのかも知れませんし、子供たちもそのような夫婦関係を将来に理想とするのだろうと、思っているのかも知れませんね。
仲良しの伝播、いいことと思います。
最後の締めは『かくれんぼ大会』でした。
窮地の一手という印象でしたので、ここでは対極として、引き合いに出されたようです。
『大会』というネーミングが、なにか古臭く感じておりましたが、そのように読み手に印象付けることによって、ラストになっても思い出し易くする効果を狙っていたようです。始めから計算されていたネーミングだったのだと感心いたしました。
完結記念のオマケでジェレミーさんが扱われていました。
この最終回には本人は直接出ておりませんでしたが、それだけ本編に花? を添えていたのだたと、改めて存在の大きさに気付かされたのでした。
まだ『後書き』があるようです。長い作品でしたので、合間妹子様の思いも、ひとしおのことと思います。
次回に、読ませていただきます。
追伸
後で読み返してみて、このコメントに間違いがあると気付きました。
ドウジュさんは移動魔法を使っていませんでした。私の読み間違いでした。
恥ずかしいですが、その部分の訂正は致しません。
それも含めて、私の実力ですので……。
作者からの返信
前回を最終回にしても良かったのですよね。でも締めの締めにこの回はどうしても書きたかったのです。大きくなったナタニエル君を皆さんに知っていただきたかったのと、彼には可愛い妹が二人もできたということもですね。
世代が変わるほど時は流れておりませんが、それでも十年以上後の話です。
なぜ十六歳なのか、といいますとですね、ナタニエル君は十代初めから半ばまで結構反抗期でアントワーヌ君とフロレンスを手こずらせたから、それが落ち着いた後のことなのですよ。
この反抗期については番外編でエピソードがあります。ナタニエル君はロクデナシの実の父親ランジェリーを持ち、彼が投獄された後は継父のアントワーヌ君に育てられて、多感な時期に色々と葛藤があったのです。ですから、ナタニエル君が大人になって昔をしみじみと語れる歳に成長していないと最終回は語らせられませんでした。
ドウジュとクレハ(侍女コライユ)のイチャイチャを目撃してそれを十分理解できる歳でもありますが、作者の私としてはそこまで考えてはおりませんでした!とにかくナタニエル君は幼少の頃から、というか胎児の時から色々なことを見聞きしていたのですから、少しませた子に育ってもそれは致し方ないですよね……
オージェ息子の死因は明らかにならずじまいでした。息子を手にかけたのがランジェリーだろうがそうでなかろうが、オージェパパの罪は変わりません。犯した罪が罪ですから、終身刑は変わらずじまいです。亜逢さまには申し訳ありませんが、これ以降オージェ親子に関する記述はございません。こんなチョイ役の悪役にまで注目してくださって愛着まで湧いてきている亜逢さまにはオージェ親子に代わってお礼申し上げます。
六年近くも辛抱して努力に努力を重ねて手に入れた大輪の花ですから、アントワーヌ君はいつまでも大事に愛でているようです。これも、この最終回で書きたかったことの一つでした。アントワーヌ君とフロレンスの夫婦仲の良さは三人の子供達にも多大な影響を与えているようです。実はこの夫婦の子供三人は全員、それぞれスピンオフを書いております。亜逢さまが順に読んで下さるのでしたらもう少し先のことになりますが、良かったらどうぞお読み下さい。
この最終回の締めはどうしてもナタニエル君の『大かくれんぼ大会はもうしなくてもいい』という一言が良かったのです。自分でも気に入っております。もう大会をする必要のない、悪者も居ない、愛溢れる幸せいっぱいの家族ができて本当に良かったです。
この作品は書くのにかなりの力を要しました。本編連載終了した時の感動は忘れられません。番外編も長々と続きます。よろしかったらそちらもどうぞお読み下さい。