応援コメント

第十九話 情けは人の為ならず」への応援コメント

  •  アントワーヌさんは偉いです。

     自分のことだけを考えていたならば、なんの配慮もなくアメリさんにリュックさんを紹介して欲しいと言ってしまったかも知れません。ランジェリーさんの悪事に近づく一歩になるのかも知れないのですから。

     しかし、手切れ金を渡された相手のことについて、何かを頼むなんてことはできませんよね。
     協力できるところは協力して、あとはそっとしてあげるのがよいのでしょう。


     また、この回は前々作との表と裏の場面ですね。
     平行して物語が語られる時に起こる特別なオマケ要素です。
     これまでの表と裏よりも、ずっと、ストーリーの深い部分にタッチしたような回同士の表と裏のように思いました。

     アメリさん側からすれば、手切れ金を何かに使おうとしたことが分かる場面でしたし、このアントワーヌさんの回も、ランジェリーさんの悪事に近づけるかも知れない回でした。
     でも、この回では近づけませんでしたし、アメリさんの方も手切れ金の使い道が具体的に分かったのは別の回でした。

     そうではありますが、この回をきっかけに歯車が一段と回転を始めればと思いました。

    作者からの返信

     第二作「貴方の隣」ではアメリ視点で書かれていた病室のシーンでした。アントワーヌ君はリュックを紹介してもらえるかもなんて打算ありありでアメリを訪ねたのですね。

     同じシーンを別の登場人物視点で書くことがとっても好きなのです。神視点であっても全てのキャラの心境などを書くことは難しいですし、必要ないこともあります。このキャラはここではこんな思いだったのですよ、など前回のシーンでは言い切れなかったことが書けますからね。

     リュックが扱っている事件の内情をなるべく知りたいアントワーヌ君ですが、アメリ経由での接触は諦めて彼女の力になることだけにしたようです。それでいいのです。

     アメリはアントワーヌに親身になって良くしてもらったことが切っ掛けで彼と仲良くなりました。アメリとの友情から将来何か得られることがあるかもしれませんしね。

     アントワーヌ君の懸念の通り、今のアメリはリュックから身を引くことと手切れ金のことで頭がいっぱいです。しかもまだ怪我も完治していません。アントワーヌ君の気遣いは正しいと言えますね。

     第二作「貴方の隣」や第三作「奥様」をお読みの方はこれからアメリがどうなるか、もうご存じでしょう。今がお父さんの事故以来、アメリの一番つらい時期です。けれどこの大変な時期を乗り越えて彼女も幸せを掴みます。それまで少しの辛抱です。

  • 「貴方の隣」を読んでいた時は分かりませんでしたが、アントワーヌ君は立場の違う相手に想いをよせているアメリにある種のシンパシーを感じていたのですね。
    情けは人の為ならず。アントワーヌ君の行いが、いつか巡り巡って彼を助けてくれると良いですね。
    一方、悪い事ばかりしている某侯爵には、早く因果応報と言う言葉が適用されてほしいものです。

    作者からの返信

    アントワーヌ君は「隣」にはあまり登場しませんでしたからね。

    今話ではアメリを介してリュックに接触したいと言う目論見がありながら結局はアメリの世話を焼いただけという。それでもアメリはいずれアントワーヌ君に恩返ししてくれることでしょう。

    アントワーヌ君はまだまだ味方を増やし、某侯爵をやっつける準備に余念がありません。

  • 良い事をしたら廻り廻って自分に返ってくる。情けは人の為ならず、ですね。
    「貴方の隣」の二十四話を読み返してみましたけど、アントワーヌ君色々言われていますね。だけどこのずっと前から、彼の心はフロレンスに向けられていたのだと思うと、侍女達が滑稽に思えます。

    作者からの返信

    先輩侍女たちは日頃のストレス発散と純粋な楽しみの為に軽い気持ちでY談に盛り上っているのでしょう。いたいけなアントワーヌ君を捕まえてどうこう、という気はきっと、、、ないでしょう。

    それよりジェレミーファンの方が狂気走っていてコワイです。こちらは実害をもたらすので。

    「隣」の第二十四話は最初情けは人の為ならずという題名だったのですが、こちらの「蕾」の方に使いたかったのであちらは善因善果に変更。どちらも同じ意味ですけれどね。