思わず、二回読んでしまった。幻想的な雰囲気が良い。
お祭りに来ていた主人公。主人公の幼馴染の少女の浴衣を、思わずからかってしまったことを思い出す。幼馴染だったから、いつも二人で一緒だった。しかし今年のお祭りで少女の隣にいたのは、主人公の男友達だった。二人でリンゴ飴を買って、少女は浴衣を着ていた。祭囃子の喧騒から、二人はそれていく。
ある日、主人公は少女と「付き合っているのか?」と尋ねられ、「ただの幼馴染だ」と答えた。そして親友の男友達は、少女のことが好きだった。だから、主人公は親友の恋を応援することに決めた。
リンゴ飴と花束を持って、二人が祭囃子から遠ざかる。
――花束?
唐突な二人の言動と、脈絡を無視するような花束。
この二人が秘めていた想い。主人公が願った奇跡。
是非、御一読下さい。