噂の絵心
何も考えないで言葉を書くのは、あまり賢明ではない。言葉には力があり、なによりその人のアイデンティティを映すからである。
しかし、何も考えないで言葉をつづるのを望む時もある。それは、自分の心の整理だったり、急に浮かんできた言葉に気付くことで本当の自分を知りたかったりする場合だ。
街を歩く。家に篭る。テレビを見る。不安になる。苦しくなる。バランスが悪くなる。世界と自分を知る。分からなくなる。何もかもから逃げたくなる。向き合わざるを得なくなる。誰かを羨む。憎む。疑う。信じられなくなる。それでも信じる。すれ違う。愛す。裏切られる。救われる。救う。気付く。気付かないふりをする。選択をする。しないという選択をする。迷う。迷ったままを望む。進む。停滞する。覚悟を決める。決められなくなる。学ぶ。足りなくなる。慣れる。空虚になる。冒険する。新しい自分を見つける。また見失う。それでも探し続ける。
いろんな言葉が出てきた。特にメッセージ性はないかもしれないし、共通点もないかもしれない。
ただ、こんないろんな出来事が、いろんな感情が、複雑にあって、人間という枠の中に、絡まったコードのように、見た目は雑に思えるほど、なんとか押し込んでいる。
はみ出たら怖いな。
でも綺麗に整頓できないし、するもんじゃないし。
少し散らかったその枠の中を、丁寧に分析する人と出会えたら良いのに。
紅茶。ベンチ。サボテン。秋。海。
タイトルは時に変わるし人によって違う。
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