幻冬舎ルネッサンスから電話が来て……

 数日前、職場の休憩室で「暑い~」とへたばってたら、幻冬舎ルネッサンスの名乗る男性から携帯に電話があった。もう、声聞いた瞬間に分かった。「ああ~あれだ~」って。「自費出版のお誘いだな」って。もう、これ、ワタクシ以前も経験あるんで。それにしても某文芸社と幻冬舎ルネッサンスと外壁塗装の営業の人って、なんでこうも似通った感じの喋り方するんだろう。まあ言ってみるなら、「自分の意に沿わない仕事させられてる人が、カモ予備軍を精一杯バカにすることでなんとか自分を保ってる」っていう、そんな喋り方なわけです。

 「今ちょっと時間いいですか?」と言われたんだけど、職場で「自費出版云々」の話をするのは嫌だったので「今はちょっと……」と答えた。「何時頃なら大丈夫ですか」「6時頃なら」「では再度改めます。大事な話なんで必ず出られるようにしておいてください」と言われて電話は切られた。

「大事な話」も何も、自費出版のお誘いでしょ? まあきっぱりお断りするつもりで、仕事を終えて6時を迎えた。

 ……はい、幻冬舎ルネッサンスの「〇〇小説コンテスト」の応募者がそのまま自費出版の営業リストに回るってことは分かってました。それでも応募しちゃったワタクシはまあバカと言われれなバカなんだけど、まあ、暑かったんですね……。それに、今「カクヨム」に掲載してる小説もほんと読んでもらえず、それよりさらに読んでもらえそうにないめっちゃ純文学的な小説なんていったいどうすれば読んでもらえるんだー! もう誰でもいいから読んでーっ! なんて気分になっちゃってんたんですね……。

 自費出版自体は否定していない。短歌なら、短歌では自費出版は普通の事で、短歌史に残るような歌集も自費出版、ということがよくある。ただし、ワタクシ「小説は自費出版しない」と心に決めている。お金を出して出版する位ならカクヨムに投稿する。

 自費出版のお誘いはきっぱりとお断りするつもりで6時を待った。ところが……。なんと、電話が来ないのである! 「必ず出られるようにしてください」と言われたから待ってたのに! ……いやあ、コンテスト応募者に手当たり次第営業の電話かけてたら忘れることもあるだろうさ。でもね~、「必ず出られるようにしてください」と言っておきながらすっぽかすって、それちょっと感じ悪いよ幻冬舎ルネッサンス! 6時という時間は遅すぎたのか。幻冬舎ルネッサンスが残業ゼロ政策厳守だったらね。でも、こっちだって仕事してんのよ。いちいち電話してこなくても、自費出版の案内したいなら手紙でもメールでもいろいろ方法あるじゃん。

 だいたい、コンテスト応募者にいちいち営業電話するとか、そんな事にエネルギー使うのって無駄なことだと思うけど。もっと、自社の出版物を売る努力とかやることあるんじゃん? ……なんてこと思ってしまった一件でありました。

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