Ms.Cattleya's Birthday Episode?



Mocha「みなさん、元気にしてますか?みんな大好き、平成最後のバースディラジオのお時間になりました!」

Cattleya『初回である今回は、今日、4月30日生まれの私、カトレヤがゲストとしてお邪魔させていただきます。』

M「パーソナリティは私、4月8日生まれの蒼野もかが務めさせていただきます!」


C『いよいよ明日、改元され、元号が令和になりますね。』

M「そうですね、やっぱりこうやって明るい雰囲気で次の時代を迎えられることが至極光栄に存じます。」

C『いきなりビジネス系の堅苦しい言葉を使うのはやめてください。』

M「だって言いたくなったから。ってその顔やめて!怖いから!怖いから!」


C『まぁ、いいでしょう。それで、このラジオをするに至った経緯はなんですか?』

M「最近の誕生日の見てればわかると思うんですけど、本編が中途半端で番外編をするのにもうそろそろ限界が来てまして。どうせ、尺的に本編ですごい丁寧に細かいことは話せないので、今のうちに理解を深めてもらおう、という算段です。」

C『素直に全部話したからいいでしょう。それで、何を話せば良いんですか?』


M「おっ、ずいぶん話が早い。じゃあ、魔法が使える人についてのお話を。」

C『ずいぶんと漠然とした質問ですね。まぁ、そうですね。魔法を使える人と使えない人がいます。魔法を使える人は、大体小さい頃に魔法を発動します、何かしら。それに、髪の毛や目の色が特殊なので判断がつきやすいことが多いです。まれに大人になるまで発動することがなかったり、落ち着いた髪色などで分からず、大騒ぎになるというようなことも起こりますが。』


M「使える人、使えない人での差別は?」

C『ないです。まぁ、表面化ではどうしてもあるとは思いますが。どちらでも普通に重宝されますね。』


M「学校の運営っていうか、食事の準備とか掃除とかその他は誰がやってるの?先生も少なそうなのに。」

C『それ情報が錯綜しませんか?えっとですね、そういうことはお手伝い妖精さんたちがやってくれていますよ。』

M「カトレヤ先生からそんなメルヘンな単語を聞くことになるとは...。お手伝い妖精ってなんでそんなことしてくれるの?」

C『お手伝い妖精さんは、私たち...相手の幸福とか、ちょっとした感情の機微を糧としているんです。そのための、一番手っ取り早い方法として、こちらのお手伝いをしてくれています。とても能力が高くて、1人いるだけでも少なくとも人間5人分は働いてくれているんじゃないでしょうか。』

M「へぇ、どこにでもいるの?」

C『いえ、契約をして来てもらう形になります。正式な手順をしっかり踏んで、納得してもらわないと応じてはくれません。』


M「ブラックなのは強制キャンセルと。そういえばここの交通手段ってどうなってるの?」

C『交通手段?徒歩と自転車と転移装置です。』

M「転移装置なんてモノあるの?え、それどういう構造でそんなことできるの...?」

C『私も詳しいことは知りません。作っている人もとても少人数ですし、話によると、普通の人は見せてもらっても複雑怪奇すぎてコピーはおろか、解読することすら不可能らしいですよ。』

M「そんなえげつないものなのにそうじゃなかったら、私がびっくりだよ...。そんなんだったら技術水準が頭おかしいだろうし。それ使ってかかる時間は?」

C『距離にもよりますが、変なところにでも行かない限り数秒〜30分ほどですね。まぁ、中だと全く時間の経過はわかりませんが。』

M「割と振れ幅あるね。ちなみに自転車だけあるのは?」

C『自転車というか自分で動かす形の車ですね。あるのはと言っても、単に発明されたからってだけですよ。』


M「よーするに、そこから発展はしなかったと。わざわざありがとう、色々と助かりました。」

C『別に、良いですよ。誕生日を祝ってもらいましたし。』

M「感謝の印として、有給を元からあるのにプラスで2日プレゼント!そのうちの1日はまぁ、そういうことで。」


C『ありがとうございます。みなさん、それではバースディラジオはこれにてお開きとさせていただきます。』

M「みんな、楽しんでくれたかな?それじゃあ、ばいば〜い!」



 収録を終えた時の彼女の耳は、ほんのりと赤いような気がした。

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