第十四択。転進。

 ボタンを押して死んだ後は同じ場所に戻っていた。

 だから私もここでも同じだと誤認していた。

 私は選んだ道の方を向いて戻っていたのだ。

 つまり左と前が同じ死に方だったのは当然だ。

 私は右の方を向いて戻っていたのだ。

 そして左を選んだつもりで前を選び。

 もう一度、前を選んだ。

 なら今の私はどっちを向いている。

 私は左の方を真っ直ぐ向いている筈だ。

 なら次の選択肢は一つだ。

 また私は騙された。

 十字路を見た瞬間、戻るという選択肢を除外した。

 だが十字路の中から選ぶ以上は戻るも、後も選択肢の一つだ。

 そう結論付けた私は戻る為に左を道を選ぶ。

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