第18話:富士子とラハールとの話し合い(201210-12)

 その後、富士子が、じっくり話がしたいと言い、急に、前のホテルの部屋でお酒を飲みながら今後の話をしたいと言い出したのでビックリして、まじかよ言い返した。


 すると笑いながら富士子がまじですと切り返した。そこでルームサービスに連絡するのは面倒なので近くのデパートですきな食べ物とつまみと、ブランデー、ワイン、

飲み物を買って帝国ホテルにチェックインした。まず富士子がシャワーを浴びてガウン姿で出てきた。ャワーを浴びてる間に、ラハールがテーブルをセットして、お酒や、つまみ、食べ物をうまくセットした。


 その後、ラハールが、さっとシャワーを浴びてきて、ガウンに着替えてきた。まず面接の完了に乾杯した。富士子が開口一番、あの娘達、どうだったと聞いてきた。

 そこで、ラハールが、個性的で、綺麗で、洗練されていて流石に外商でもまれているだけあって、売れそうな感じがすると答えた。そー、それは良かった。じゃー全員合格と言うことで良いのねと言った。そうだね、合格で全員の入社を受けましょうと伝えた。但し、もし、何か、大きなトラブル、社内で、人間関係などでもめた

時点でやめてもらうこともあり得ると言った。それは、ラハールが社長であり、その権限があるので、構いませんよと富士子が言った。今晩は、ゆっくりと富士子の今後の仕事の持っていきかた、ビジョンを聞きたいとラハールが言い、 富士子のグラスにワインをついだ。お返しに、富士子がラハールのブランデーグラスにもブランデーをいれてくれた。


 そして再度、今回の会合が我々の希望ある未来に乾杯してと言い乾杯した。その後、富士子は、いつもにまして饒舌に今後の宝石の販売について夢を語り出した。

 そして話しが佳境に入り最終的には自分たちで独立してやっていきたいと述べた。


 それを聞いていたラハールは、すごいね熱いねといいじっくり話を聞いていた。

 富士子が話を終えて、どうですかとラハールに意見を求めた。全体的には素敵な話し出し、販売に対する熱い情熱も良かったが、率直に意見を述べると、理想論に聞こえる。もし・・・となったら、こうするとか、・・・が起きたら、どうするとか、

経営者としての目線が足らないような気がすると言った。へー、初めて聞いたと、

富士子が驚いた。


 ラハールが、自分の生い立ちや、両親がインド料理屋で苦労しながら、日本の人達に入り込んできたこと、決して順風満帆ではなく、むしろいばらの道だった。そこから、もし・・・だったらどうしよう、・・・されたらどうしようと、常に考えてきたんだ。

 

 自分が料理屋に向かなくて、日本人の宝石商に弟子入りした時の売上が増えた分の10%をやると言われて、昔より大きな商売になっても、売上が増えなければ無給という理不尽な仕打ちを受けたこと。それを見かねた、同じインド人の宝石商の先輩が、その理不尽な日本人からラハールを身請けして宝石の商売を教えてくれたこと。


 その人が、ある日いなくなって、数日後、海に沈められて死体となったこと、その後、寂しい葬式をあげたこと。その後、葬式に参列してくれた、やさしい日本人の

援助を受けて亡くなってからの会社を引き継いで19歳で社長になったことなどを話した。すると、聞いていた、富士子が泣きながら、あんたすごい、だから、こんなにでかい商売を簡単そうにこなしているんだと言った。富士子は泣き止んで、確かに、あんたが言うように、私はまだ挫折を味わったこと話し、第一ちやほやされるけど、

一度も意地悪も、辛酸をなめたこともない。確かにあんたの言うように、甘っちゃんなのかも知れない。でも、挑戦する気概は十分あるよ、だから、やらして下したと頭を下げたのだ。これには驚いて、頭を上げてよと言い。わかった、あんたの挑戦を支えて上げようとラハールが言った。しかし、私は、たいていのことはOKだが、違うと思った事はどんどん言うし、納得してもらえなければ、すぐに、やめてもらう性格なんだよと言った。それだけは覚えて置いて欲しいと伝えた。


 また、売り方でも、うるさく言うよと付け加えた。それが社長の責任だから・・と言った。富士子は、ラハールの話を全部聞いて、あーよかった、こんな素晴らしい人に巡りあってと言い、もう一度、涙を流した。これで、話は終わりですとラハールがいうと、話の終わりの乾杯しようと言い、乾杯し、また求め合って熱い一夜を過ごした。翌朝もルームサービスを取って、朝食をとり、チェックアウトして、ラハールが支払い、富士子は颯爽と去って行った。

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