第3話:恩師の死と新しい仕事(200806-200812)
そこでビカスは、またラハールのような目鼻立ちが良くて愛想の良い男のを探して、宝石商のテクニックを教えるようになった。1度に7人の男の子を教えていった。事務所を大きくして、2段ベッドを4つ入れて寝泊まりさせていた。毎週月曜から日曜まで7人の男の子を1人前の宝石商に育てるようにしたが4人がどうしても要領が悪く脱落していった。若者が減ると、日本人の中卒の貧しい男の子や訳ありの男の子を補充していき。8人の男の子を宝石商に育て上げて、彼らの利益の10%をもらうようになった。ラハールも、宝石商の実地訓練の教師を手伝っていた。そんな、ある日、ビカスが、事務所に帰ってこなかった。
ラハールは心配して、彼が立ち回りそうな地域を探して回った。数日後、横浜の海で、ビカスの死体が上がったとの知らせが入り検視に出かけると、間違いなくビカスだった。腹を刺されて、殺され、おもりをつけられて、海に沈められたが、鎖をつけた足首がもげて切れ浮かび上がってきたのだ。ラハールは、宝石商の怖さを見せつけられ安全な日本でも、こんな事件が起こるんだと、震え上がった。
その後、ビカスの事務所の名義を変更してビカスが育てた若者のうち最後に残った8人の面倒をみるようになった。そして、彼らを給料制、月8万円とた。ラハールは、宝石の仕入れ先の確保、事務所兼、寮と食事代を提供した。また、彼らに、有益な情報を知らせる約束をした。事務の女性を雇い、切符、宿の手配、交際費の精算など、事務処理全般を請け負う事にした。ラハールは、宝石商の恩師の簡単な葬式を考えて取引のある宝石業者や研磨職人に知らせた。
亡き、ビカスは善人で、決して、威張ることもなく、仲間内でも評判が良く、その弟子のラハールも可愛がってもらった。簡単な葬式であったが、20の業者が参加してくれ、関係者14人と合計34人の葬式を執り行うことができた。ラハールが喪主になり、参列者に挨拶して回った。
特に岸田絹子という大規模な宝石会社の社長がラハール、力を落とさないでね、できるだけ、今後も協力していくからと励ましてくれた。また、研磨職人の久石健次郎は、ビカスは、仕事には厳しかったが、人情に厚い良い男だったのに、なんてひでー事をしやがるんだと、怒っていた。
ラハール、また、頑張って手伝ってやるから、若い弟子達の面倒見て、会社をもり立てて行けよと励ましてくれたのだった。葬式の翌週、岸田絹子から電話があって、いい話があるから、来なさいとラハールに電話そして来た。早速出向いてみると、ラハールの目の前に、大玉の南洋のブラックパールとカラーパール、ピンクパールを見せた。綺麗でしょと言い、これを取り扱わないと言い始めた。実は1つ1つの場合、かなり安く仕入られて、その1つ1つのパールを加工して、ブレスレット・ペンダント、ネックレス、ブローチ、イヤリングにすると、うまく綺麗に配色すると、うまい商売になるのよと教えてくれた。実際に、1つずつの値段と、加工した販売したときの値段を見せると、ラハールの目が輝いた。是非、やらして下さいとお願いした。
ただ1つ条件があるのと妖艶なまなざしで言った。私が指定した日時に時間を空けて、つき合ってくれることが条件ですと言うのだ。商売の魅力にかなわず、わかりましたと答えた。
じゃー、早速、今晩つき合ってと言い奥の部屋に案内された。そこにはビーブジャーキー、焼き鳥、ハム、チーズ、サンドイッチがおいてあり、好きなものを食べて良いのよと言い、彼女は赤ワインを飲み始めた。ラハールは、お腹がすいていたので、サンドイッチやサラダ、焼き鳥、チーズを食べ出した。彼女は、ゆっくりとした口調で私の主人は、5年前に自動車事故で亡くなってね、その後はいつもさみしい夜を過ごしていたのよ笑った。そんな時、あんたみたいな若くて逞しそうでハンサムな男があらわれて、ほうっておく方が、おかしいわと言い22歳のラハールを誘ってきた。
その誘いに、彼の身体は、心とは別の所で、反応してしまった。そのまま、本能のまま、アバチュールを楽しんでしまった。この何回もの快感に、すっかり、彼女の虜になってい待った。終わった後、シャワーを浴びて、出てくると、もう一度、身体を
見せてと言われ、見せると、素晴らしい筋肉ねと手で触ってきた。すぐ、服を着て、ラハールは、良い仕事を紹介してくれたありがとうと言い、是非、カラーパールを売らせて下さいとお願いした。手に入り次第、連絡するわと、絹子が言ってくれた。
その後、絹子から電話で4千万円分の宝石を購入した。
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