三日目

 川瀬百合子が劇団に加わって三日目の朝。時刻は午前七時半。

彼女は浮かない表情をしていながらも、劇場に足を踏み入れた。

昨日のことで恐怖や不満はあったが、それでも役を与えられている使命感が強かったのだ。

 とは言え、昨日の口論があった後だ。

その気まずさから控え室には寄らず、共同稽古場へ真っ直ぐに向かった。

 川瀬は階段を緊迫した面持ちで上がり、一番上に着いて深く息を吐く。

それから息を吸い、歩き出した。

 昨日と同様、共同稽古場には誰もおらず、締め切ったカーテン越しに朝陽が差し込んでいるだけだ。

川瀬は照明を付け、部屋の換気を行ってから基礎練習を始めた。

 練習を始めてからは、劇場へ来る時に抱えていた負の感情も和らいでいるようだ。心持ちも軽くなったのか、他人のことを考えることなく集中して取り組めている。

 基礎練習が終われば次は台本を開いての練習だ。

まだ覚えていない台詞を繰り返し読み上げながら、役を自分に吸収させていく。

 川瀬の役は婚約者が浮気をした上に、命を懸けた決闘で死亡してしまう。

愛していた彼を失った怒りと悲しみで主人公を殺そうとするも、計画の途中で発覚して未遂に終わる。

殺人を計画していたということで投獄されて実家からは勘当され、獄中で服毒自殺するという悲しい最期を迎える令嬢。

 彼女に焦点を当てられれば、この演劇は悲劇だとされるだろう。

しかし主役は別の令嬢だ。観客たちの同情は高飛車な令嬢ではなく、可愛いだけが取り柄の非力な令嬢へこそ向けられる。

 川瀬は彼女と自分には近しいところがあるような気がして、この役を深く掘り下げたいと考えていた。

しっかり者なのに誰からも相手にされず愛されない、少し気が強いだけで他は普通と変わらないのに。と、まるで自分のことのように彼女の展開を悲しんでいるのだ。

 そうこうしている内に、壁掛け時計が十二時を知らせる。

薄くかいた汗を拭いながら、川瀬はぼそりと呟く。

「もうお昼なの」

台本を閉じ、立ち上がる。

共同稽古場は食事厳禁となっている為、昼食を食べるには一度控え室まで行かなくてはいけないのだ。

川瀬の口から深い溜め息が漏れ出た。佐々木や小野がいるである控え室へ行くのが心苦しいのだ。

とは言え、昼食をしっかり取らなければ午後からの練習に支障をきたす。

さっさと食べてすぐさま練習を再開しようと決め、共同稽古場を出た。

 階段を降りて控え室に向かっている最中、昨日の夕方頃に挨拶を交わした作業着の男性が駆け寄ってくる。

「おーい!そこのお前さん!」

呼び止められる理由は浮かばないが、無言のまま川瀬は立ち止まった。

 駆け寄ってきた男は川瀬の前で立ち止まるなり、両手を合わせながら頼みごとを口にする。

「昼飯食べた後で構わないからさ、大道具の舞台配置と小道具の確認をしてくれないか?」

この言葉を聞き、川瀬は昨日の高柳に言われた言葉を思い出す。

『朝から晩まで役者ができる人ばかりじゃない』という言葉だ。

 目の前にいる作業着の男性の言うことが、高柳の言っていたようなことならば。と川瀬は考え返答する。

「構いませんけど」

と、素っ気なく返すも、作業着の男性は爽やかな笑顔で言う。

「恩に着る!大道具の力持ちが今日しか来れないらしいからさぁ」

「それで、どこに行けばいいですか?」

世間話を始めそうな雰囲気だったのをぶった切り、川瀬が質問が投げる。

「あぁ、第二劇場に来てくれればいいから。そしたら後はこっちで指示出すさ」

「わかりました。では後で」

それだけ言って、川瀬はその場から歩き去った。

妙に親し気な態度に絶妙な不審感を覚えつつ、そういう人もいるのだと割り切って考えようとしている。

 足早に去るあまり、あっという間に目的の控え室に到着してしまう。

まだ昨日の不満が残っている川瀬ではあるが、午後からの用事が入った以上昼食は素早く取るべきだと考えている。

深呼吸を一つした後、意を決してノックを数回した後控え室に入った。

 控え室では既に佐々木と小野が昼食を取っており、何やら談笑しているようだ。

川瀬が入ってきたことに気づき、二人が口々に挨拶を投げ掛ける。

「お疲れさま」

「お疲れ様です!」

それに対し、川瀬は二人を見向きもしないまま挨拶を返す。

「お疲れ様です」

これ以上の言葉を交わすことはなかった。

 束の間の沈黙の後、佐々木から先に他愛のない会話を始める。

自分に向けられたものではないと判断した川瀬は、耳を傾けもせずに黙々と昼食を食べた。

 十分ほどで食べ終えた川瀬は歯を磨き、第二劇場へ向かう。

川瀬は移動しながら何を頼まれるのかと考えを巡らせていたが、何も思い浮かばなかった。

これまで所属していた場所では、こういう裏方からの呼び出しが無かった為に想像できないのだ。

 第二劇場へ着くと、そこには一昨日とは段違いに多くの人が出入りしていた。

大道具を抱えている人、舞台機材を運び込む人、工具箱を片手に奔走する人など。様々な役割を持って行き交う波ができていた。

 その中をどうにか掻き分けながら入り、やや開けた場所に着いて一息吐く。

川瀬が落ち着いたところで周囲を見渡すも、人が多いせいか自分を呼び出した男性が見つけられないでいる。

「呼び出しておいて待たせるなんて」

と、誰にも聞こえない声量で文句を吐き出す。

この場に台本も何も持ってきていないこともあり、練習を中断させられているという意識が強いのだ。

 しばらく川瀬がそうして立ち尽くしていると、あの作業着の男性が彼女に向けて呼び掛ける。

「おーい!役者さーん、こっちだ!」

そう言って大きく手を振りながら跳ねていた。

周囲で行き交う者たちが彼の行動を気に留めていないところを見るに、彼は普段からこんな調子なのだろう。

川瀬は不満気な表情でつかつかと歩み寄り、出会い頭に文句を口にする。

「私には川瀬百合子という名前があります。ただの役者ではありません」

彼女の文句を物ともせず、作業着の男性はあっけらかんとした態度でこう返す。

「そうか、それはすまなかった!俺にも浅山あさやま洸治こうじっていう名前があるんだ」

皮肉のつもりなのか、純粋に同じような言動で返したのか。彼の表情からはどちらとも読み取れない。

 しかし彼の苗字を聞き、川瀬は顔を強張らせた。

「浅山、ですか」

彼女の脳裏に浮かぶのは、あの首を掻き切った瞬間の浅山千幸だ。

 段々と顔色が悪くなっていく川瀬を見て、浅山洸治と名乗った男性は気遣いの言葉を掛ける。

「あぁ、妹を知っていたのか。怖がらせてしまったのならすまない」

そう言って頭を下げた。

「い、いえ。こちらも動揺してしまってすみません」

川瀬も軽く頭を下げる。

 やや暗い雰囲気になってしまったのを振り払うように、洸治が手を一つ打ち鳴らす。

「それじゃ、早速作業に入ろうか。川瀬さんには舞台に配置する大道具の位置決めを手伝ってもらいたい!」

はきはきとした物言いで指示されるも、川瀬はいまいちピンと来ていない様子だ。

「具体的にはどのような作業をすれば良いですか?」

「川瀬さんが一人で舞台に立つ場面の大道具がいくつかあるんだが、その大きさを決める為に舞台に立っててほしい。後からまた増えるかもしれないが、ひとまず予定しているのはこのくらいだ」

そう説明しながら、大きな身振りをしながら舞台のあちこちを指差す。

 幾度か頷きながら、川瀬は短く返事する。

「わかりました」

「よし!そしたらあそこの扉から舞台袖に入って、舞台に上ってくれたらいいから」

「はい」

再び短い返事をした後、人混みを掻き分けて指示された通りに舞台袖へ向かう。

そこでも人は多く、埃被った機材の調整をしていた。

 今まで第一劇場ばかりで公演してきたこともあり、高品質なものや扱いやすいものは全部第一劇場へ出払っていたのだ。

それらを全てこの第二劇場へかき集め、機材同士の相性を見つつ組み込んでいる。

特に照明関係には力を入れて念入りに取り組んでいるようだ。

 慌ただしい舞台袖から舞台へ出ようとしたその時、川瀬に向かって木の板が落ちてきた。

「危ない!」

誰かがそう叫び、川瀬は反射的に頭を守るようにして縮こまって目を強く瞑る。

 ほんの瞬きの後、強い衝撃音が床に轟いた。

しかし、川瀬が覚悟していたような痛みは全くない。

 ゆっくりと目を開けると、川瀬を庇うようにして大柄な男性が立っていた。

川瀬と目が合うと、山のように低い声で心配を口にする。

「怪我はありませんか?」

突然のことで驚きのあまり声を失う川瀬。自身を気遣う声に何とも返事ができずにいる。

それでもどうにか伝えようと、首を横に振った。

「二人とも無事かー!」

と、大声で駆け寄ってきたのは洸治だ。彼の手には救急箱が握られている。

 川瀬は自分の足元に転がる木の板を見て、恐ろしい想像が浮かんだ。

自分の背丈ほどはあるだろうその板が直撃すれば、簡単に大怪我あるいは死んでしまうだろうと。浅山千幸が頭上に大型照明を落とされたように、私の頭上に木の板を落とされたのかもしれないと。

そしてそれが夢にまで出るようになった、浅山らしき者によるものだったらと。

 様々な憶測が脳内で飛び交い、恐怖と混乱から川瀬は意識を手放した。

遠くで自分を呼ぶ声を聞くも、身体は微塵も動こうとしない。瞼すら開けない。

 急に気を失った川瀬だが目立った外傷はない為、控え室に運び込まれソファで寝かされることとなった。

川瀬を庇った大柄な男性は、木の板を手で弾いた拍子に手のひらが赤くなった程度で済んだ。弾いた木の板も床に叩き付けられるた為、怪我人はいない。 木の板が落ちてきた原因は不明だが、照明器具の点検をする際に使っていた足場だろうと結論付けられた。


 そうして、川瀬が意識を取り戻したのは二時間ほど経った午後三時四十分のことだ。


 目を覚ました川瀬は息を荒らげながら飛び起き、周囲を頻りに見渡す。

寝かされていた控え室には誰一人おらず、自分がどうしてここにいるのかも分からない。

だが、川瀬は何かを決心したかのように強い眼差しをし、ふらつきながらも立ち上がる。

 身だしなみを整えて控え室から出ると、ちょうど斉木が通り掛かろうとしていた。

起き上がっている川瀬を見て、斉木は驚きつつも心配を口にする。

「もう起き上がっても大丈夫なのですか?舞台で倒れたと聞いていましたが……」

川瀬は小さく頷き、淡々とした口調で問う。

「問題ありません。蒲笈さんがどこにいるかご存じですか?」

「今の時間ですと、おそらく執務室にいらっしゃるかと。何かご用事が?」

腕時計を見ながら答える斉木をそのままに、川瀬は歩きながら感謝を述べる。

「ありがとうございます」

そうして声と主に足早に去っていく。

残された斉木は不思議そうな顔をするも、すぐに自分の業務に戻った。

 斉木に教えられた通り、川瀬は執務室へ一直線に向かう。

一度ロビーに出た後、第一劇場がある方とは逆の方向に応接室と執務室とがある。

それぞれ扉に名札が嵌め込まれており、川瀬は迷いなく執務室の前に立つ。

 数回軽くノックした後、しばらく待つ。

控え室とは違い、執務室はこの劇場の責任者の部屋なのだ。礼儀を弁えている川瀬はただ静かに待った。

 程なくして、扉の向こうから間延びした声が届く。

「どうぞー」

部屋の中から返答されたのを聞き、川瀬は執務室へ入る。

「失礼します」

 執務室は至る所に拘りを感じる豪華な造りの部屋で、家具や装飾品はどれも一級品が並んでいるのが一目でわかる。

そんな部屋で蒲笈は、上質なソファに自宅のような寛ぎ方で寝転んでいた。

 ぼんやりとした表情で扉の方を見やり、蒲笈が口を開く。

「なんだ川瀬さんか、何か用?」

気の抜けた態度を改める気はないのか、寝ころんだままの蒲笈。

 川瀬は深く息を吸い、決心を告げる。

「私、役を降ります。この劇団から除名されても構いません」

その言葉に一瞬呆けてしまう蒲笈。

 徐に起き上がり、川瀬の顔を疑念の眼差しで見つめ訊ねる。

「急にどうしたの?まだうちに入って三日しか経ってないよ」

「確かにまだ三日です。でも、そのたった三日間で私は毎日危険な思いをしているんです!」

と、声を張り上げる川瀬。

 唐突に大声を出され、蒲笈はたじろぐ。

「何があったのさ、話してごらんよ」

 眉間に皺を寄せ、感情が昂るのを堪えながら川瀬は語り出す。

「最近、私の前に亡くなった筈の……浅山千幸さんが現れたんです。ただ現れるだけではなく危害を加えてきそうで、今朝は彼女に殺される悪夢をみました……」

そう言って自分の手を強く握る。その手は微かに震えていた。

 川瀬は話を続ける。

「きっとその人は私を殺そうとしてるんです!きっと私が劇団にいるのが気に入らないから……ですから、私はこの役を降ります」

自分の決意を伝えた川瀬だが、その顔にはまだ揺らぎが見えた。

任された役に感情移入しているのもあるが、途中で投げ出そうとしている自分が許せないのだ。

 川瀬の複雑な心境などお構いなしに、蒲笈は自分の都合を語り掛ける。

「分かってるかな、公演まで残り一週間切りそうなんだよ。みんなが忙しい時に自分の都合で役を降りるなんて、すごく身勝手で無責任だと思わない?」

と、最もらしいことを並べて語ったが、そもそもは蒲笈が無茶な予定を組んだせいでもある。彼も無責任だと詰られるべきだろう。

 しかし、この場には蒲笈と川瀬しかいない。

立場による力関係が存在する以上、川瀬は強く反発できない。

それでもどうにか自分の意思を伝えようとした。

「ですが、実際私は何度も危険な目に―――!」

「でも本当に怪我したとかじゃないでしょ?川瀬さんの考えすぎだよ」

川瀬の発言空しく、蒲笈から簡単に一蹴される。

 普段の厳しい目付きを一層細め、川瀬は不満の色を顔に出した。

気の弱い者が見ればすぐさま謝罪しそうな形相なのだが、肝心の蒲笈には通用しないようだ。

 蒲笈は大きな欠伸を一つして、自分勝手な都合を提案する。

「とりあえずさ、次の公演だけでも出てくれないかな。その後の事はまた後日話し合おうよ」

「……わかりました」

悩んだ末に固めた筈の決意が、こうも簡単に揺らいでしまうとは。川瀬自身も考えていなかった。

川瀬の力ない返事を同意として受け取ったのか、蒲笈は満足気に何度か頷く。

 これ以上の会話は無意味だと悟ったのか、川瀬は意気消沈の様子で執務室の扉に手を掛ける。

「失礼しました」

そう呟き、川瀬は執務室を出た。

 川瀬が立ち去った足音を遠くに聞きながら、蒲笈は胸ポケットから煙草を取り出す。

慣れた手付きで火を点け、一服。ぼんやりとした白い煙が辺りを漂いだした。

すぅっと息を吐き、灰皿にトントンと振るい落とす。

「……使えないなぁ」

と、虫を見るような目をして呟いた。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 桝谷探偵事務所の朝は早い。

午前十時には起床し、長閑な日差しの下で郵便受けを確認するほどには早い。

私がこうして眠い目をしているのだから、早い時間に決まっているのだ。

 眠気と戦いながらも取り出したのは、どこか見覚えがある一通のはがき。

あれは確か六日ほど前のことだっただろうか。宛名も差出人書かれておらず、郵便の印鑑や切手すら貼られていないものだ。

 この手にあるはがきもまさしく同じ状態で投函されており、真白い面に以下のような走り書きがされている。


『ガマオイシ ノ ケイカク ハ ツヅク ギセイシャ ハ フエルダロウ』


 書かれている内容は違うが、やはり浅山の事件に関連したものなのだろう。

ここでもまた蒲笈氏について書かれている。

 私はこのはがきを手に、欠伸を堪えながら事務所へ戻った。

そのまま書斎机にそれを置き、引き出しから以前届いた方のはがきを取り出して並べる。

一通目に書かれている文章を改めて読む。


『アサヤマ チユキ ノ シ ニハ ガマオイシ ガ カカワッテイル』


 それから私は椅子に深く座り、この二枚をよくよく見比べる。

筆跡鑑定の心得はないが、文章中の『ガマオイ』がどことなく同じ形をしているように見える。どちらも片仮名で書かれているのだから、字なんてどれも大差ないと言われてしまえばそれまでなのだが。

 とは言え、二通目のはがきに書かれている内容は実に興味深いものだ。関連する事柄が殺人である以上、不謹慎に思われてしまうかもしれないが。

 二通目のはがきに書かれている文章を普通の書き方に直すとすれば、このようになるだろう。


『蒲笈氏の計画は続く 犠牲者は増えるだろう』


以上の文章を、手帳に書き留めておく。

 このはがきの送り主の特定はまだ不可能だが、この二通から得られた情報から人物像が浮かべるくらいはできるだろう。

 まず第一に、この人物は蒲笈氏が所有する劇場、あるいは劇団の関係者であること。

でなければこんなはがきを私に出す必要もなければ、二通目のような情報を提供することはできないのだ。

 そして第二に、蒲笈氏とそれなりの関係を築いている人物であること。

それでいて蒲笈氏の計画を止めたい、あるいは止めてほしいと思っている人物だろう。

これが蒲笈氏と何の関わりを持たない末端業務の者なら、彼の計画どころか浅山の死との関連付けなどできない筈だ。

 特に気掛かりなのはここだろう。

第三、この桝谷探偵事務所と警察の両方に直接投函するような人物であること。

大前提として警察へ情報提供するのは妥当な判断だ。たとえ匿名であろうとも、その情報が正しいものであれば捜査が進展するのだから。

しかし、一介の私立探偵相手ではどうだろう。

 一般的に考えれば探偵とは、事件の情報提供をする相手ではなく、自分の悩みを相談する相手という認識の方が強い。実際、通常の依頼はそう言った相談ごとが主な仕事だ。

 それを踏まえた上で考えるならば、私が警察と接点のある立場にあると知っている人物である可能性が出てくる。

 ここまでくればかなり絞り込めそうなものだが、まだ全て繋がらない。

いっそのこと、次に投函してくるのを待ち構えてしまおうか。

……いや、冗談だ。


 そんな無謀なことなどせずとも、そう遠くない内に誰だかわかるようになるだろう。

私の考えが確かであれば、だが。

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