統合失調症とよばれて

第1話

統合失調症とよばれて

私は元はそこそこ平凡な毎日を過ごしていた。

そしてココロの病になってもう20年は経つ。

最初は不眠症から始まり今はこの病。

不眠はまだ結婚する前になっていたからもう古い話になる。

アルバイトをしていて、倒れてからだった。

偶々風邪をひき無理に仕事に出て、早退してその帰りに過呼吸になって倒れた。

生まれて初めて倒れたのだから身内は皆びっくりした筈だ。

その後結婚してアルバイトは辞めて家に入ることになる。

引っ越しを4回した。

引っ越した先が合っていたとか合っていなかったとかではなくて、アパートや借家の家賃が高いとか、家賃は安いが造りが安っぽいからと言う理由。

ある土地に中古の家を買いそこを終の住処にしたのだ。

私と夫は結局ここも止める事になるのだがそれは本当についていなかった。

これがよくある近所トラブルでやっと落ち着くかと思い購入した家だから精神的にも大変で。

統合失調症と言う病になる元は不眠からだった。

意味が無いのにイライラしたり、酷く落ち込んだり、被害妄想、幻聴などがあり、夏の暑い時期に体調を崩したり、眠れない事もあった、鬱が続いたり、自殺願望迄あり危ない時期もあった。

体調を崩していたそんな矢先私は精神衰弱になり精神科で処方されていた薬を飲んで自殺未遂もしていた。

正常な時では全く考えられないのだが、落ち込むと何も手にすつかずに毎日無駄に時間ばかりが過ぎていく。

ある日あれは忘れもしないクリスマスの夜。

私は海に身を投げた。歩いて直ぐの所に海があった。

その真っ暗い海の中に私は裸足で海に入ってみる。

ずっと海に入るのは夏の海水浴の頃。遠くに街の夜景が見える。

私は思わず犬かきをしていた。

自分でその夜景を見ながら私はまだ死なない、死んでたまるか！

その濡れた体で又裸足のまま自宅に戻った。

カピカピになり歩く姿は変な人だ。

家の前で夫がタバコを吸って待っていた。

そんなカピカピ人を呼び止め早く風呂に入れと。

この話を精神科の主治医に話をしたら笑われた。

皆笑う。

「お笑い芸人になれ。」夫が言う。

それから中古の家を2人で出て又私の実家に戻る。

ここは自分がずっと住んでいた所。

今はなんだかんだ色々あるが、親と夫、私3人で毎日生きるの一生懸命。

今は又頑張っている。