第5話 エピローグ

そうして、解決し、仕事を終えて帰路についたのは午後の5時半だった。いつもより早く帰れると思い、駐車場に行く途中、栞にあった。「あれ?帰って無かったの?」

「桜に送ってもらおうと思ってな。」

「タクシーでもなんでも呼べばいいじゃん。」「金がもったいない」

「すごい正直だね。」「所で、桜、趣味は料理だよな。」「うん。そうだけど。」

「…いい肉を友人から貰ったんだが、私一人ではどうしようもない。」「ああ、栞料理できないもんね。」「そこで、桜に一つ作ってもらいたい。毎日コンビニ弁当じゃ如何せん飽きる。久しぶりに桜の手料理を食いたい。」「待って、前に作ったのって…」

「六月だから四ヶ月程前だな。」

「いつも言ってるけど、どう考えても体に悪いってそれ。そんなだから子供に間違えられるんだよ。」あ、しまった、と気づく。栞はこの手の話題が大嫌いなのだ。「………」「ごめんごめん。お詫びに美味しい料理作るから。」「…じゃあ、許してやる。」

私達はそんな話をしながらかえったのであった…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

雪が降る日は人が死ぬ 岳川懿 @a1b2c3d4e5

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る