第3話 この世界について①・・・

自分の前世が、この世界アナズワルドの最高神と知った俺・・・

2回の綺麗な土下座を披露したが、シーンと静まる3女神様が気になり

頭を上げる俺が目にしたものは・・・

サーシャの目からツーと滴り落ちる涙。

オリヴィアは俯きながら、嗚咽が聞こえる。

あの無表情だったエマでさえ、顔が崩れポロポロと涙を落としていた。


「あのー・・・?」

驚いた俺は恐る恐る尋ねると・・・

【お父様!】

【父様!】

【とう。。。さま。。。】


3女神様が突然抱きついかれた俺は狼狽えた。

「何々?どうしたんですかっ?それにお父様って?」


【私達は最高神様から産まれたようなものです。だからまだ最高神様がこちらの世界にいる時は、いつもお父様とよんでいたんです。】

泣きながらも説明してくれるサーシャに申し訳ないが

「すみません。俺・・・前の記憶が無いので何て答えたらいいか・・・」

【構いません。何百年と会えなかったお父様と、またこうして会える事が出来て、私は嬉しいのです。それから敬語はおやめください。私達の父であり、最高神様なのですから。】

【そうだよ。あたし達は父様に会えただけでいいんだ。】

【うん。。。とうさまに。。。会えた。。。うれしい】

3女神様は目に涙を溜めながらも、飛び切りの笑顔でそう答えた。


「わかったよ。今までごめんね。」

魂のどこかに刻まれた感情なのか、記憶はないものの3神がまるで娘のように

愛おしく感じ、俺はひたすら頭を撫でた。




撫で続け、体感で数時間が経った頃

ようやく落ち着いた3神は少し恥ずかしくなったのか

頬をほんのり赤に染めながらが俺から離れた。

【お父様。これからの事についてお話します。】

徐にそう言ったのはサーシャだった。

【お父様は最高神としての魂は人の子として転生する為に、改変されています。簡単に説明致しますと、神としての力を削いだことによりコップの水を

人の子に見合った量まで捨てたと思ってください。こうなってしまっては、もう神界に存在する事は出来ません。】


少し暗い影を落とした3神だったが、また説明を再開したサーシャ。

【そこでお父様にはこのアナズワルドで人間として、下界で生きてもらいます。】

何百年ぶりに再会出来た娘達に、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

それを察したのか、オリヴィアが言った。

【父様とまた、離れ離れなるのは寂しい・・・だけど、これからは

ある方法を使えば会話は出来るんだ。】


「ある方法って?」

どんな方法なのか気になったので

オリヴィアに尋ねると。

【あとで。。。せつめいする。。。】

横からエマが答えた。

『先に説明してくれてもいいのに・・・ケチ!』

そんな事思ったのも束の間。

【とうさま。。。器量。。。ちいさい。。。】

小さな娘から槍を心に刺された俺は、唖然とし体が崩れた。orz

「下界に行くのは分かった。だけど何も俺は分からないから簡単にでいいから

 説明してくないか?」

【はい。では、この世界についてですが・・・】

何事もなかったかのように話し始めたサーシャに

涙目で見つめながら話を聞いた。

【この世界では、お父様がいた世界とは異なり、人種は人族以外にも獣人族、妖精人族、魔人族が存在します。また科学が発達していない代わりに魔法が存在します。】

魔法を司るオリヴィアがいるだもんね。魔法はあるに決まってるよね。

キョトンとしたオリヴィアの頭を撫でつつ、サーシャに顔を向けて話を促す。


【では、魔法に興味があるみたいですので、まずは魔法から。

魔法にも属性魔法と特殊魔法の2種類があります。

基本属性魔法の代表的なのが。火、水、風、土、無の5属性。

それから2属性以上の混合属性が

火と土で熔、水と風で氷、水と土で雷の3属性。以上の8属性があります。】


ラノベをよく読む俺としては、意外と多くの属性があるのには驚いた。



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