番外編 異世界ラジオ『 魔術具ってなぁに? 』

※本番外編は本編と若干繋がっております。どうぞ、このままお読みください。

 また、キャラクターの印象が本編と多少異なっておりますが、気の置けない仲になっているという設定のもとお楽しみ頂ければ幸いです。。




♪チャ~ン チャッチャッチャッチャッ チャラララ~ン……♪

 

 

えくすこたん(以下:え):

 こんにちはー。今週から始まります異世界ラジオ。

 パーソナリティーのえくすこたんでーす。どうぞよろしくお願いしまーす。


(拍手)パチパチパチ~


 さて、今週のゲストは~。

 

あーちゃん(以下:あ):

 ア……アーシャこと、あーちゃんです。

 よろしくお願いします。

 

え:

 どうも~、今日はよろしくお願いしますね。

 さて。

 どう?『異世界サイコロ旅行』の方は。

 

あ:

 おかげさまで順調に進んでる……かな? エヘヘ。


え:

 サイコロの目の枚数だけ服を脱いでいく野球拳のお話だっけ?


あ:

 1つも合ってないよ!

 仮に6が出たらおねえちゃん、どうするの?


え:

 (無視)今日はなんと、あーちゃんが魔術具ASICについて詳しくお話してくれるんだよね。


あ:

 (無視された……)うん。少しでもストーリのお役に立てればなって。


え:

 では、早速いってみよ~。




--------

 

え:

 まずは基本的なところ。魔術具ASICって?


あ:

 魔術を使うための道具だよ。第十二投が参考になるかな。


え:

 私が第十四投で手に入れたのはカード型魔術具ASICだよね。


あ:

 そう。

 他にも、ぼくが付けてるような腕輪型や、刻の宿にあった据置型なんかもあるよ。


え:

 腕輪型が一番使い勝手良さそう。


あ:

 使える魔術の種類も多いしね。でもカード型より高性能な分、値段が……。

 

え:

 ビンボー人には無理だ、と。


あ:

 だ、誰もそんなことは一言も……。




--------

 

え:

 せっかく魔術具ASICをゲットしたから、使ってみたいな~って思うんだけど。

 まず、魔術の燃料であるEXCエクスコをどうやって調達すればいいのかな。


あ:

 一番簡単なのは、取引所からもらうことだね。


え:

 なるほど。ハッキングして。


あ:

 現地通貨で買えばいいの! 絶対やっちゃダメだよ?


え:

 (無視)他には?


あ:

 (ひどい……)魔術具ASICを持っているだけで、少しずつEXCエクスコが貯まるよ。


え:

 マ? 夢の不労所得だ、と?

 働いたら負けだ、と?


あ:

 いや、普通の人は貯まったとしても一日で棒付きキャンディ1個分くらいだし、そこは真面目に働こ!

 

え;

 クゥゥーー、私は好きな絵を描いて暮らしたいー!

 Fantasficファンタスフィックで投げ錢してもらって悠々自適に暮らすんだー!

 くらえ、八つ当たりマンドラゴラ・キャンディ!

 

あ;

 うぐっ、うわぁ、まっずぅー(涙目)。

 一体どうして、おねぇちゃんがこんなもの持っているの!?

 

え;

 ヘレナさんにホンモノ頂戴って言ったら普通にくれたけど?

 

あ:

 (あの話ホントだったのか……)話元に戻すけど、あとは相手に送金してもらうってのがあるよ。


え:

 ん? なんの話だっけ?

 

あ:

 これじゃ、どっちがゲストで、司会だかわかんないよ!

 魔術具ASICの話! 相手に送金してもらうの!


え:

 ごめん、ごめん。送金してもらうのね。


あ:

 そうだよ。おねぇちゃんの前でボクやってみたことあるよね。


え:

 えぇっと……ピザ大会であーちゃん達がウェイトレスさんと腕輪で乳繰ちちくってた、あれのこと?


あ:

 もうこの人やだーー!!




--------

 

あ:

 えっぐ。えっぐ。

 

え:

 あーちゃん、ごめんね。アメちゃんあげるから。

 

あ:

 なにこれすごく美味しい。こんなの食べたことないよ!


え:

 機嫌直してくれた?

 

あ:

 うん。元気でた! それじゃ、送金の手順を説明すぅね。モゴモゴ。


え:

 (ふふ。あーちゃんチョロかわえぇ)


あ:

 まぅ、お互いの魔術具ASICを登録し合うところからスタート。

 魔術具ASIC同士を近ぅけて……


え:

 キィィンって金属音が鳴るよね! それは知ってる!


あ:

 ニコッ。登録完了すぇば24時間365日、送金・受取が可能だぉ。モゴモゴ。

 大事なのはイメージ。

 ○○EXCエクスコを△△さんに送金したい~とか。

 ○○EXCエクスコを△△さんに送ってほしい~とか。

 

え:

 イメージでするの!? Automated Teller Machineとか使わないの?

 

あ:

 あ、あぁ、ATMね。正式名称で言わぇても……。

 いちいち機械を通したりはしないよ。

 イメージすぅと魔術具ASICから反応が来ぅんだ。モゴモゴ。

 本当ニ○○EXCエクスコを送金シテモイイデスカ? とか。

 ○○EXCエクスコノ請求ガアリマス、支払ッテモヨロシイデスカ? とか。

 

え:

 そいつは驚いたな~。

 

あ:

 試しにおねえちゃんに送ってみるぉ。モゴモゴ。

 まずはボクの腕輪と、おねえちゃんのカードを近づけて……。



キィィィン

 

 

あ:

 登録できたから、あとはイメージして、と。



……。



え:

 ホントだ! あーちゃんから1EXCエクスコが着金したよってイメージが頭に直接流れ込んできた!

 

あ:

 こぇが魔術具ASICの基本ね。


え:

 基本? まだある、と。


あ:

 普通は所有者登録をした人しか使えないんだけど……つまり、おねえちゃんがボクの魔術具ASICめても使うことはぇきないってことね。

 でもほら、スヴェンに共有魔術具ASICにされちゃったじゃない?

 共有になると少しだけ違う部分があるんだ。

 ガリッ。

 

 

--------

 

え:

 私たち、女の子同士で結ばれちゃったんだよね。

 

あ:

 そ! そういう言い方はっ! 

 でも共有魔術具ASICはおねえちゃんとボクの魔力紋が1つになって重なり合って絡み合うものだから……あぁぁぁ~、ボボンッ!

 

え:

 (無視)で? 普通と何が違うの?

 

あ:

 (慣れてきたよ)えっと、魔術具ASIC1つに対して複数人登録できるの。

 共有魔術具ASICっていう位だから、その複数人でEXCエクスコを共有できちゃうわけ。

 

え:

 ふむふむ。

 

あ:

 ボクは今自分の腕輪型してるけどね、それとは別におねえちゃんのカード型を借りたら、おねえちゃんのEXCエクスコを使えちゃうんだよ。

 つまり、勝手に魔術使い放題、黙って送金しほうだい。

 

え:

 貴様……、許さんぞ……!

 

あ:

 (お、おねえちゃんの魔力が……! お金への執着がすごい!)

 だ、だから、そういうことが起きないよう過半数の合意がないと送金できないようになっているんだ!

 

え:

 ゴゴゴゴ……。

 くだらない嘘つくな……この共有魔術具ASICには私と貴様しか登録されていない。

 過半数の合意を取りようがないだろう……、ゴゴゴゴ……。

 

あ:

 その通りです!

 魔術具ASIC自体が一人分としてカウントされるから、実のところ所有者が送金できちゃうんです!

 でもそこは、ボクを信用して! おねえちゃんを絶対に不幸にはしないから!

 大食い大会の当選利益の半分、50万EXCあげるから!

 

え:

 プシュ~……。

 

あ:

 (ボク、何しに来たんだっけ……)

 

 

 

--------

 

え:

 そろそろお別れの時間ですね。あーちゃん、うまく説明できましたか?

 

あ:

 は、はい。何とか。

 つたない説明でしたが、皆さんのお役に立てたでしょうか。

 どうもありがとうございました。

 

え:

 質問があるかたはミルキークイーンにDMして下さ~い。

 喜んで返信してくれると思いま~す。

 

 では、もし次回があるならお会いしましょう。

 さよ~なら~。

 

 

 

♪チャ~ン チャッチャッチャッチャッ チャラララ~ン……♪

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