第97話 何かしら付いてきました? (29)

 だってさ、その後はね、「女神様を妻にするなんて、魔王様って本当に凄いね」と、ワクワクした表情で、直ぐに言葉を返してきたから。「そうかな?」とだけ答えたけれど。


「魔王様の 奥さん、どういいった名前の女神様なの?」


 またまたね、お蝶さん、興味津々で尋ねてきた。


「う~ん、知っているかな? ……お蝶さんと俺達とは、住んでる世界が違うから、名前を聞いても解らないとは思うけれど?」


「そうなのかな?」


 まあ、取り敢えずは、こんな感じで、お蝶さんに答えてみた──すると直ぐに言葉が返ってきたけれど。良く考えてみたらうちのカミさんが、全世界──異世界合わせても神様は共通だと述べていたよね。


 う~ん……と、いう事は、もしかしてお蝶さん、うちのカミさんの事知っているかも知れないかも?


「えとね……」

「うん、どうしたの魔王様?」

「家のカミさんの名前はね……」

「うんうん、誰?」

「女神フレイヤなんだよ……」


 するとさ、お蝶さんは、こんな感じ。


「えぇ、えええええええええええええええっ! う、うそぉ、おおおおおおおおおおおおおっ!」


 と、大声を出してビックリしているよ。


 だから俺は、少しばかり傷ついた。


「嫌々そんなに踊らかなくても、ウソじゃなくて、本当だから……」


 まあ、取り敢えずはね、お蝶さんに、こんな感じで苦笑いしながら答えたよ。

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