第67話 別の世界に逃避行? (19)

「ねえ、フレイヤ?」

「ん? 何ですか、あなた?」

「こんな骨で大丈夫なの?」

「えっ、骨?」

「いや、目の前にいる、オジサン達……。じゃなかった。この髑髏の人達だよ……」


 取り敢えず俺は不安だから、こんな感じでうちのカミさんに尋ねてみたんだよ。不安な顔をしながら本当に大丈夫なのかと。


「あああ、大丈夫ですよ、あなた。この者達の見た目はこんな感じで、頼り無くみるかも知れませんが、かなり優秀だと思います……。それにもしかすると、アースガルズが抱えている死人の兵達よりも優秀かもしれませんよ!?」


 うちのカミさんね、こんな感じで、笑顔で答えてくれたんだよ。夫の俺に大丈夫、不安にならないでと。でもね、俺自身、やはりそんな態度のカミさんを見てもさ、俺達の部下は、『筋肉マッスル、ムキムキ』と、いった感じではなくて、『ヒョロヒョロ』と、しているから、ついついと不安になるよ。


 だからさ、俺、不安だから、もう一度、うちのカミさんに尋ねてみようと、口を開いたんだ。


「あのね、フレイヤ、本当に、本当に悪いんだけど……。もう一度尋ねるけどいいかな?」

「はい、別に構いませんが、何ですか、あなた?」

「本当に、本当に、この骨さん達、フレイヤ言ってる程、優秀なの?」

「ん? あああ、その事ですか、優秀ですよ。だって、このスケルトンの素材になっている霊は、先程の警察や刑事、機動隊の隊員達の死んだ霊なのですから」


 まあ、こんな具合で、うちのカミさんは俺に説明をくれたよ。

 その後はね、「そうなんだ……」と、カミさんに返事をして、規律よく並んでる骨達を見て確認をした。


「見てください、あなた?」

「ん? なにを?」

「……う~ん、"なにを" ではなくて、スケルトン達の装備している武器ですよ」

「ん? 武器……」


 家のカミさんに言われて、俺は再度、それも『マジマジ』と、骨達の容姿を目に焼き付ける程見てみた。


『……ん? あれ?』


 ゲームの中の雑魚キャラで良く出てくる、スケルトン達とは確かに容姿は違った。


 まあ、当たり前だけど(笑)


 何かね、容姿の方も、本当に前の職が解り易いよ。


 警察官だった者は、骨なのに制服を着衣している。


 え~と、この人が刑事だったのかな?


 敗れたスーツを着衣しているよ。


 ……う~ん、最後に目に付いたこの人達がヘルメットに楯も用意しているから機動隊の隊員人達の霊だと思う……。


 え~と、後は装備かな?


 家のカミさんに言われた通り確認をしてみたよ。


 するとさ、ゲームやアニメ、映画にマンガ等に中に出てくるスケルトンとはカミさんの述べてる通り装備が違うんだよ!


 装備がね!!

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