ウィークリーペイパー

尾巻屋

ウィークリーペイパー

三百円の墨のシミ

押しつぶされた物語の先


ありそうでなかった未来が

容易く枯れ朽ちて、解けてゆく


砂埃に塗れて行き

風に弄ばれ忘却の果て


カラカラ笑う空き缶たちが、

まるでこの世の終わりを謳うかのよう


嗚呼、なんとあっぱれな群れの中

崩れ果てたモラルに愚図る喧騒


嫉妬を溜め込んだ口角の泡

指差し嘲笑の曇天か


空っぽ無垢の子供の正義

振りかざしてまるで神の鉄槌


無邪気に駆け巡る羽ペンの

引っ掻くその先は誰ぞ知る


嗚呼、なんて綺麗な漂泊の雨

陥落した私邸に土足の乱闘


吊るし上げられた推定悪党

投石歓迎の幕を切る


見ないふりは楽しいかい

見させてあげよう地獄をね

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ウィークリーペイパー 尾巻屋 @ruthless_novel

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