第9話 ケンタッキー
久々の更新。
今回のテーマは『け』だ。しかし『け』の付く言葉が思いつかなかったので、グーグルパイセンに手伝っていただいた。
グーグルの検索の枠に『け』と打って最初に出てきた言葉はタイトルにもなった『ケンタッキー』だった。他にもいろいろ『け』から始まる言葉はあるだろうに、私のパソコンはチキンで有名なケンタッキーを表示した。
私はインターネット中毒でスマホ依存症という廃人ぎりぎりなタイプな人間なのだが、それでも自分のパソコンやスマホと直に会話ができるところにまでは未だ至れていない。そのため、なぜ数あるイニシャルKの中からケンタッキーをトップに出してきたのかという理由を聞くことはできない。だがパソコンの持ち主で、誰より長い付き合いをしている相棒でもある私は、パソコンがケンタッキーを最初に表示してきた理由はなんとなくわかる。
私は食べることが好きなのだ。飲食店やレシピの検索をよくする。行く行かない、作る作らないに限らず、食べることに関して頻繁にインターネットを活用している。そこを我がパソコン殿は心得ているのであろう。
「『け』から始まる有名な店はケンタッキーだ!主はケンタッキーに行く気だ!とりあえず最初にケンタッキーを出しときゃ無問題!!(ドヤァ!)」
といったところなのだろう。あながち間違いではない。良い線行っている優秀なパソコン殿である。
そして同じケンタッキーでもアメリカにあるケンタッキー州のことなど知らないかの如くケンタッキーフライドチキンを推してくるところに強い絆を感じる。
身近な人間より私を分かってくれているパソコン殿であるが、本当はもう少し知性を感じるイニシャルKを表示してほしかった。そうすれば私はこの文章よりも更に知的なエッセイを書けたはずなのだ。
もしかしてパソコン殿は気付いていたのだろうか、そもそも私が知的な文章など書けないということを。それよりもフライドチキンを貪っている方がお似合いだと判断しての『ケンタッキー』だったのだろうか・・・。
恐ろしい・・・そこまで私を見抜いているとは。だがその判断は正しい。私は知的な文章など書けない脂っこいものを好むコレステロールまみれのただの豚なのだ。書けない豚はただの豚だとパソコン殿は暗に私に伝えているのかもしれない。
このイニシャルKの検索結果を通じて、自分自身よりずっと冷静に私を分析しているパソコン殿は生きていく上での良きパートナーであり、脅威なのだと思い知らされた。
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