⑳話 黒坂真琴とずんだ餅
【原作書籍3巻付近】
陣に入り着座した。
我は準備をしていた『ずんだ餅』を出すと、
「うわ~感激、あの伊達政宗が作ったずんだ餅を食べられるのだから」
大きな口を開きほおばる。
我のずんだ餅はそれ程有名なのか?
小次郎が教えたのか?
美味い美味いと良いながら食べる黒坂常陸を織田信長公はしらけた目線で見ていた。
机には磐城・常陸周辺地図が置かれ隊がどの位置にいるか駒が置かれ、現在の戦況説明の準備が整うが黒坂常陸はまだずんだ餅に舌鼓。
呆れた織田信長公が小突くと黒坂常陸はずんだ餅が一切れ残された皿を机に置いた。
「今の布陣はこのようになっております」
「へぇ~茨城、あっと間違えた。常陸の磯原中郷付近まで軍進めているのか。あそこらは平坦だから良いけどその先、南下すると高萩あたりから起伏激しくなるから隊列が細長くなるから注意が必要だね」
「???ん?かなり詳しいので?」
常陸の海岸沿いにあまりに精通しているようなので聞くと、
「兄上様、常陸様の言葉に思った疑問は腹の内にしまって置いてください」
小次郎になぜか止められてしまった。
「常陸、余計なことは申すな」
織田信長公は黒坂常陸の言葉を遮る。
我は今の話になにか不味いことがあったのか考えるがそれが良くわからなかった。
織田信長公に話すのを止められた黒坂常陸は残りのずんだ餅を口に入れしばらく黙っていた。
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