⑫話 蘆名家家督騒動と織田信長
【原作書籍3巻付近】
米沢の隣国、会津黒川城を居城としていた蘆名家
その十九第当主亀王丸が三歳の若さで死去した。
若干三歳、だが叔父である我が父上様が後見役となっていた縁深き家。
跡取りのことで家臣が二派に別れている。
佐竹から迎えるか、伊達家から迎えるか。
その事が耳に達したようで、近江に行かせた鬼庭左衛門綱元が蘆名家に織田信長公の意向が書かれた手紙を届け米沢に帰ってきた。
「殿、京、近江は確かに建物の被害甚大でした。安土城や長浜城は大きく壊れておりました。しかし、銀閣寺城、嵐山城は被害なくその為か京の都の復興の動き早く町の治安は守られております。そして、通りました近江大津城下、建物被害少なく活気に溢れておりました。小次郎様にお会いいたしましたがすこぶる元気、なにより領民を大切にする黒坂常陸様に惚れたと申しておりました」
小次郎政道が男惚れいたした以上伊達家と黒坂家を天秤にかけさせるような事はさせたくない。
それにこの奥州から形はどうあれ追放してしまったのだからそのことでこれ以上の苦労はかけさせたくない。
実の弟に対する本心。
それより・・・・・・。
「うむ、そうか・・・・・・小次郎には苦労させたくない。こそこそと嗅ぐよう動くように申しつけるのはもうやめよう。それより蘆名家にはなんと?」
織田信長公がなにを言ってきたか気がかり。
「殿、それが戦わずして会津が手に入るやも知れませんぞ。上様は、蘆名家家督を小次郎政道様とせよと申し渡されました。小次郎様は上様が黒坂家の使いとして何度も会われていたとの事で素直な若者として気に入られていたとか」
小次郎を黒坂家に預けた事がこれ程良い運命に動くのか?
流石父上様と感銘を受けていたが、蘆名家は何をとち狂ったのか常陸の国の佐竹家から養子を迎え跡取りとしてしまった。
今の織田家に刃向かう?
なにがそうさせたのか?
・・・・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます