特別SS・ホッキョクグマの毛皮(2月27日はホッキョクグマの日)(時系列200話付近)
樺太送りとした北条家から贈り物が届いた。
なんでも、北条家を大名として残した事への礼だそうな。
ん~樺太の厳しさよくわかっていないのかな?
左遷どころか島送りに近いのに。
だが、受け取っておくか。
贈り物は、
「おぉ、凄い、シロクマの毛皮じゃん」
「うわ、マコ~真っ白の毛皮、何これ~」
「ホッキョクグマと言ったりシロクマと言ったりする熊なんだよ。 この地域くらいに住むんだけど、よく樺太で手に入ったなぁ」
地図で北極付近を指してお江に説明すると、
「ねぇ~マコ、『北極熊』なら、『南極熊』もいるの?」
「南極熊は聞いたことないなぁ、南極にはペンギンって言う飛べない鳥がいるけど」
「鳥?なら唐揚げだね」
「うっ、お江、ペンギンは唐揚げはちょっと・・・・・・ってペンギン食べているのは未来でも見たことないぞ」
「え~なんだ、食べられないのか~」
「・・・・・・毒はないと思うから食べられないわけではないから、美味しくなくて食用にしないんじゃないのかな?詳しくは知らないけど」
「ふ~ん、ね~この熊は?」
「あ~こっちはエスキモー?イヌイットと呼ばれる狩猟を生業にしている人が様々な生き物食べてるよ。シロクマもだけど海獣も」
「へぇ~食べてみたいな~」
「アザラシとかトドは食べてみたいな~」
そんな会話をしていると、部屋に来た桜子が毛皮を見て
「御主人様、これも着用するよう御主人様の体型に合わせて縫い上げますか?」
「あ?出来る?頼んで良いかな」
「はい、喜んで」
一週間もしないで出来上がったシロクマ着ぐるみを着て城の見回りをしていると、
「化け物、この私が成敗してくれる」
「わっ、馬鹿、待てお初、俺だ!撃つな殺すな、勘弁してくれ」
火縄銃を構えるお初に頭のかぶり物を取ってみせる。
「紛らわしいことしないでよね!なにそれ?私、始めて見るんだけど」
「あ~こないだ届いたの、桜子に縫ってもらった」
「そういうときは、一度警備の者には必ず見せなさいよね。撃たれるわよ」
「うっ、ごめん」
「まぁ~なんとなく予測はしていたけど」
にやりと笑った。
わざと銃口向けたな、お初・・・・・・。
「へ~白い毛皮、素敵ね」
「良いでしょ」
「私も欲しいわ」
「ん~樺太に生息しているのかな?北条もおそらく、アイヌとの交易で手に入れたと思うから珍しい品なんだよ」
「ふぅ~ん、あの北の大地ね、真琴様は寒がりだから一生縁なさそうだけど」
「あはははははははははっ、確かに。冬は絶対行きたくないね」
「ほら、それより、せめてその毛皮の上に陣羽織くらい羽織って、人だってみせなさいよね、紛らわしい」
「はいはい」
樺太かぁ~俺には無縁だろうなぁ~。
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