第1000話  最終回 織田信長と黒坂真琴

「真琴よ、流石に目覚めるときは地球が良かったの・・・・・・」




「・・・・・・はい、俺だって・・・・・・」




「ふわ~よく寝た、あっ、マコおはようって、うわ若って言うか、何ここ?」




「真琴様、ここは未来なのですか?」




「ここはどこよ?」




「御先祖様方々そう起きてすぐに平然としていられるとは流石でございます」




「うわっ、マコが2人居る」




お江が驚くと先には俺とうり二つの青年が立っていた。


俺は身を起こして周りを見渡すと、佳代ちゃんが先に起きていたらしく、




「ふぅ~復活成功で良いのかしら?」




「佳代様、黒坂家の禁呪と常陸技術開発研究製作所の全科学力を使い、DNAから生んだ体に魂を込めましたので、間違いはないかと」




なにかしらの液体に包まれたカプセルの中には今、目を覚ました俺たち以外に、森蘭丸、森力丸、桜子、梅子、桃子がまだ目を開けずに浸かっていた。




「こちらの方々はもうしばらく体を作るのに時間を必要としますのでお待ちください、ご先祖様」




「うっうん・・・・・・君は何代目?」




「黒坂家第20代当主真琴と申します」




「真琴に真琴、実まことに、ややこしいな、なら仕方あるまい。常陸は常陸だ」




「うわ~最後に名前呼びに変わったのにまた『常陸』だ」




「ぬははははははっ、仕方あるまい。それより我が願いよくぞ叶えたと言いたいところだが、ここはいつでどこなのだ?」




「ここは火星に作られた『茨城城基地』にございます。火星移住計画の拠点として作られた城、是非外から見てみてください。ちなみに黒坂太陽暦で2×××年6月23日でございます」




我が子孫が着用するよう言ってきた宇宙服に身を包んで外に出ると、そこには・・・・・・萌え萌えな装飾が施された安土城型の基地となっていた。




「はぁ~子孫もこれなの・・・・・・」




お初が大きいため息を吐くと、お江は、




「すっごい、なんかものすごいよ」




装飾された美少女は七色に光り輝き、壁に付いていながら踊り動いていた。




「真琴様の子孫ですから仕方ないでしょう」




茶々が言うと、




「茶々様の子孫でもあるのですが」




20代真琴は首を横にしながら萌えの装飾に落胆の色を見せる、茶々とお初にあたかも萌え装飾は当たり前の物と言う顔を見せ不思議がっていた。




「城などどうでも良いわ。地球はどこじゃ」




「あちらです」




指さす方向には小さい小さい星が・・・・・・。




「ぬははははははっ、日本もちっぽけであったが、外から見れば地球その物がちっぽけな物なのだな。あのような地で同じ生物が争っていたのか?馬鹿らしい物よな」




「ですね・・・・・・で、復活したは良いけど、どうします?」




「常陸、地球の未来もこの目で見て見たいものよ」




「だって、子孫」




「帰りの便で降りてきた人数が増えていたとわかったら大ニュースですが、仕方ないでしょう。いざ楽園へ」




火星で復活した俺たちは、アニメやSF映画で出て来たような巨大な宇宙船で地球に帰ることとなった。




俺たちの物語はまた新しく始まった。




ふぅ~術成功して良かった。

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