第965話 ???

「はぁはぁはぁはぁ、残り少ない妖気・・・・・・はぁはぁはぁはぁ、なんとかここに辿り着いたわい」


下野国にある山中、那須。


「ここで力を補い、黒坂常陸が帰ってくるのを待つ。はぁはぁはぁはぁ。あやつだけはあやつだけは殺してくれる。打ち砕かれし九尾様の力を集め使えば、はぁはぁはぁはぁ、必ずやあの男だろうと殺せるはず・・・・・・しかし、なんて住みにくい地になったのだ日の本は・・・・・・妖気など消えかけている・・・・・・明るい気で満たされている。あの黒坂真琴が広めた文化で人々が明るい気持ちに満たされているからなのか?なんなのだ?あの萌と言う文化は。なにか不思議な力を持っていると言うのか?わからぬ。わからぬが、隠居城・・・・・・今建てているのだから必ずや常陸に戻ってくるであろう・・・・・・完成した城もろとも燃やしてくれる。それまで再び眠りにつこう・・・・・・」


数々の戦いにおいて暗躍していた妖魔・南光坊天海は、殺生石近くで時を待っていた。


打ち砕かれし分身が多く、力を溜める事を必要としていた。


それをするのには九尾の魂が打ち砕かれし地が最適だった。


近づく者を火山ガスで殺してしまう地。


妖魔にとって最高の地。


そこで力を溜める。


黒坂真琴への恨みだけで動く存在となっていた。

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