第960話 織田信長とマチュピチュ
「これが空中都市か、山の中に見事な都市を築いているの。まるで高野山のようだ」
「あ~高野山、その発想はなかったかも」
護衛を整え織田信長待望の空中都市マチュピチュに入る。
前回は獣道で大変な思いをしたが、今は、ロバが引く小さな馬車が通れるほどの道で繋がっていた。
その為、前回体力的に辞退した小滝、桜子、ラララも馬車に乗って入る。
ヘーブンは犬ぞりを改良した犬車?と呼んで良いのかな?木箱に車を付けた一人乗りの乗り物。
織田信長と茶々はアルパカに器用に乗っていた。
俺とお江はロバに乗った。
「茶々、いつアルパカなんて乗りこなせるようになったの?」
「真琴様、御自身で送りつけてきたではないですか?茨城城に」
「あれ?そうだっけ?」
「様々な生き物送りつけるだけ送りつけて来たではないですか?皆、常陸国でハラハラしながら世話をしていたのですから。信琴がやたら様々な物に乗りたがって羨ましくて真似をしていたら、私も乗れるようになったのですよ。このモコモコ獣は気難しいですがね」
うん、アルパカは乗る動物ではなかったはずだが・・・・・・。
「オオ カミヨ また カミニ あわせて くれるとは」
そう言って出迎えてくれたのはシャーマン、テルへペだった。
以前、会ったときより年老いていたものの未だ健在。
しかも、片言ながら日本語を習得していた。
「どなたですか?」
「ここのシャーマンのテルへペだよ。茶々」
「シャーマン・・・・・・」
眉間にしわを寄せ疑いの目を見せる茶々。
ついさっき謀反事件があったのだから当然だ。
だが、
「いかが イタシマシタ?」
事の次第を須佐の側近の一人の護衛頭が伝えると、
「とんでもない ワタシタチ は 里のものたちとは ちがいます ひたちさま は かみのつかい ころすなど もってのホカ それに わたしたちは 生け贄 だしません さくもつ ささげます」
必死に身振り手振りで説明していた。
「茶々、ここは須佐の直轄地だ。俺も私費で支援もしてきている」
「あ~ここですか?お初が決済した支払報告書は確認していましたが」
マチュピチュ、保存をするために前回来たときから支援金を出している。
その見返りにアルパカの上質な毛が届いている。
それを反物にして売っているので、収支的には実は黒字、儲かっている。
うちの輸送網があるからこそだが。
「ここは かみにすむちに近い場所 あらそいごと もちこみません それをゆるしません」
「まぁ~よい。襲われるようなことあらば皆殺しにしてくれよう」
織田信長は、力丸と弥助をつれて見学に行ってしまった。
力丸と弥助、ハァハァハァハァと息づかい荒いぞ・・・・・・大丈夫か?
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