番外編・茨城の5月・ゴールデンウィーク・こどもの日・特別SS

時系列無視の特別編SS

1巻2巻3巻付近(100話付近)茶々様がまだ10代の美少女だった頃の時系列として読んでいただければと思います。


《本文》


「桃子、柏餅頼んで良いかな?」


「あっ、端午の節句でございますですね。お江様がきっと喜びそうですです」


桃子達に柏餅を頼んで、領地内の農政改革中の真田幸村の所に行くと、


「御大将、いかがいたしました?」


「菖蒲が欲しくて来たのだけど」


「その様な事、政道にでも申しつけていただければ、わざわざ、御大将自ら城を出てこの様なところに。菖蒲は籠いっぱいにして届けさせます」


大きな背中に背負う籠を見せる幸村。


「そんなにはいらないよ。お風呂に入れるだけだから」


「あ~菖蒲湯にございますね」


「良いよね、菖蒲の匂いがするお風呂」


「はい、私も好きでございます。菖蒲は玄関や門の屋根に飾ったりもいたしますがどうします?」


「せっかくだから、季節感を出して飾ろうか」


「珍しい、御大将が風流人・・・・・・今夜は嵐でもきますね」


笑う幸村。

フラグが立ってしまった。


来るよね~ゴールデンウィークの夜って。

昼間良い天気、夜、温められた空気が急に冷えて雷雨。

茨城だと、ほぼ毎年のように鳴るんだよね~ゴールデンウィークの雷。

ちょうど上空では暖気と寒気のせめぎ合いになってるし。


その夜、案の定、雷雨になった。


桜子達は耳を塞いで小さくなり怯え、茶々とお初は武士の娘の意地を見せているのか、何食わぬ顔をしていたが、お茶を持つては震えていた。


「嵐だ~嵐だ~雷だ~、きゃはははははははは」


お江は台風とかでテンション高くなるタイプだった。


稲光がするとキャッキャ楽しんでいる様子。


「お江、雷様に臍取られるぞ」


「え~、臍取ってなにするの?」


「さぁ?なにするんだろ?」


そう言えば雷様って臍を取ると言うけどなにするの?食べるの?

美少女臍?ハァハァハァハァ、雷様もマニアックですな、ハァハァハァハァ。


まぁ~雷が鳴る季節って暑い季節だから布団を掛けないで寝てしまう子供に、腹を冷やさないように注意するのにそんな比喩で注意したと聞いたことあるけど。

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