第938話 森力丸の晩秋ラブコメ?

 遭難と勘違いされて3日目、無事森力丸がいる中継キャンプで合流して、さらにもう一つ南極大陸茨城城に近いキャンプ地に入る。


「もう、脅かさないで下さいよ」


と、言っていた森力丸はなぜか、ラリと手をつないでいた。


風力発電で動いているモールス信号機で城と潜水艦には無事を伝えると、


「だと思っていました。残り気を付けて下さい」


と、茶々からの返事が返ってくる。


その間も上空では飛行機が三回くるりと回って帰って行った。


通信をして終わると


「なんだ、力丸は惚れたのか?」


と、織田信長が言っているところだった。


「はい、いい娘ですね。この娘を側室としたいのですが・・・・・・起ちません」


と哀愁を漂わせていた。


「力丸、そんな事が理由なら大丈夫だよ。小糸か小滝か佳代ちゃんに薬作らせるから」


「え?」


「あの羽柴秀吉を子作りに導いた究極の精力剤で勃起改善薬があるから」


と、言うと力丸は俺の手を握り、


「本当ですか?」


と、興奮の鼻息を漏らした。

その鼻息はやたら荒かった。


「うん、そっちの心配はしなくて良いから。ただ、ラリの気持ちをちゃんと確認して」


と、言うと、


「あっ、はい、御大将らしいですね。ラリは私なら良いと『うん』と、頷いてくれました」


「念のために確認するよ」


と、ヘーブンを通訳にしてラリに森力丸の側室になることを確認したら、


『森家は日本国でも有数の有力大名と聞いているのでお願いしたい』


と、言う内容の返事だった。


確かに森力丸の兄・森蘭丸は大日本合藩帝国の五奉行と言う重要な役職を持ち、森力丸自信は独立した大名ではあるが、織田信長の側近でもあり、俺の側近でもあり有力大名だ。


政略結婚が目的なら申し分ない家格。


「そう言うことなら下半身の応援はさせて貰うよ」


と、言うと織田信長に


「馬鹿か、全部を祝ってやれ」


と、怒られてしまった。


「わたしは との様 の側室になりたいっぺ」


と、ヘーブンとエミリアが


「わたしは 側室に してくれないの?」


と、ウルウルとした瞳でジッと見られてしまった。


う~可愛い。


「マコ~してあげたら?マコの絵に似ている二人、愛

でていたいんでしょ?」


と、お江に図星を突かれた。


「うぅぅぅうん、まあ・・・・・・取り敢えずは城に帰ったらね」


と、曖昧に返事をした。


ユエもジッと熱い視線を向けてきていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る