第924話 南極大陸の謎

 拠点準備と探検準備の為、数日、南極大陸茨城城動かないでいると、


「しかし、常陸の地図は未来の知識で書かれた物だからわかるが、なぜに南蛮人が使っていた地図にも、この南極大陸は描かれているのだ?」


と、旧式の地図と俺の地図を見比べている織田信長、


「しかも、氷に閉ざされているというのに大陸が描かれているではないか?湾など」


そう、南蛮人が古くから使っている地図には実は南極大陸が描かれている。


あの有名なクック船長が近くまで冒険をして、流れ出た流氷などから大陸がある!と、確信にいたるのは1700年代後半だったはず。


計算が合わない。


謎の地図は都市伝説が好きな物にとっては好奇心を沸き立たせるもの。


「プトレマイオスとか言う古代の学者が、推測で書いたとか聞いた事もありますけど、詳細不明なんですよね。それと、俺の時代では機械を使って氷の下も観測出来るから、その下の大陸の形も計測できるから、それなりに合った形にはなっているんですけど、太古の地図で一致するような物もあって。それと一部の伝説ではこの地には太古の昔、文明が栄えていたとか言う伝説も」


「こんな氷の世界にか?」


「あ~昔は温暖だった頃があるみたいですよ。それはここに眠る地下資源が温暖な所でないと出来ないはずの、石炭とかがあるので科学的には証明されていました。一説にはもっと温かいところに大陸はあって長い年月をかけて移動したとか言われていましたが、突飛抜けた説を言う者の中には一夜にして動いたなどという者がいます」


一部の突飛抜けた説では、南極大陸がアトランティス大陸やらムー大陸だと言っている学者もいる。


「動くのか?」


「さぁ?一夜にってのは極端すぎる説ですけどね。大陸移動は実は今も続いているんですよ。年間数センチとかで、だから数万年後は今と違った形にはなるでしょうけど。ここの氷の下、発掘してみたいですよね。エジプトみたいになにか見つかったりして」


「どのくらい掘れば良いのだ?」


「暇なので掘りますよ、御大将」


と、スコップを手にする織田信長と森力丸。


「あ~無理ですよ、氷、もの凄い分厚いですから。それにどこを掘ったら出てくるかなんてわかりませんからね」


「陰陽の力を使ったらどうなのだ?」


「実はもう試してみたんですよ。ですが、ここは純なんですよ。純すぎてなにも見えなかった。妖怪も逃げ出すくらい寒いのかも、はははっ」


と、笑うと、


「うむ、儂は気になる。気になるぞ」


「本当、無茶ですから、まぁ~手慰みにこれでも」


と、石を渡すと


「馬鹿にしているのか?」


と、怒られてしまった。


「いや、それただの石じゃなくて隕石なんですよ。宇宙から落ちてきた石、氷の上に落ちているので、見つけやすくて」


「なっ、なんだと、これは星なのか?」


「簡単に言えばそうですよ」


「このような物が空から落ちてくるのか?頭に当たったら死ぬな」


と、こぶし大ほどの大気圏で焼けた痕跡を持つ隕石を織田信長は気に入ったのか、力丸にしまっておくように指示し、自らも隕石探しを始めていた。


「元気だな~信長様」

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