第915話 いざ、出発
砲撃型潜水空母と言う特殊な潜水艦に飛行艇2機・ヘリコプター1機を乗せ、樺太から仕入れた防寒着や、缶詰、干し肉などの保存食を大量に載せ準備万端とした。
旗艦・国之常立
砲撃型潜水空母
新月夜 ・艦長・お江
新木花咲取・艦長・東住麻帆
新金毘羅 ・艦長・東住美帆
の4艦編制。
戦争に行くわけでもなく、自国の領地や友好国の島々が点在しているため、少数編制とした。
「父上様、このように少ない船でよろしいので?」
と、見送りに来ていた高琴は心配していた。
「ああ、むしろ小型船は足手まといになるからな、今回は氷の海を目指すから良いのだ」
「父上様、氷に閉ざされた大陸などというのが想像出来ないのですが」
「はははははっ、いずれ連れて行ってやる。我が国の領地とするからな」
「寒がりの父上様がそのような地を領地としたいのですか?」
「採掘には問題があるが地下資源は豊富、誰も領有権を主張していないうちに我が国としておくのは未来を考えれば、良いことだと思っている」
「ん~、想像が追いつきませんが、兎に角お体だけは大切にいたして下さい」
と、言うと母である小糸が、
「大丈夫です。御主人様には私達が作った滋養強壮薬を飲ませますから、貴方のほうこそ若いからと過信せず、酒は程々にして体をいたわりなさい」
「はい、母上様」
と、挨拶をしていた。
今回、小滝小糸姉妹には両方に付いてきて貰う。
いつもは片方が学校で医術教育をしているが念のため。
「御大将、私はどの船に乗ればよろしいので?」
と、森力丸、
「力丸は船旅慣れていないから、揺れの少ない潜水艦のが良いだろう。お江、頼むぞ」
「え~マコと一緒が良いのに~」
「信頼出来る者じゃないと任せられない船なんだからわかってくれ」
「それはわかっているけどさ~」
と、お江は口をとがらせていた。
同行者、茶々・お初・お江・桜子・小滝・小糸・ラララ・アセナ・佳代、森力丸。
子供達は行きたそうな顔をしていたが、我が儘は言わないでいた。
「みな、この茨城城で健やかにな。武術、学問、しかと学ぶように」
「「「「はい、父上様」」」」
と、見送ってくれた。
戦艦・国之常立に乗り込み号令した。
「まず目指すは、オーストラリア、いざ出発」
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