第907話 首都・安土城
試験航行を兼ねて砲撃型潜水艦・新月夜で大阪の港に入港。
改造された潜水艦は驚くほど静かで、深水100メートルも耐えられ、スピードも格段に向上していた。
佳代ちゃん?・・・・・・本当どんだけ無理矢理改造したんだよ。
大阪から京都までの区間は蒸気機関が整備されており、それに乗る。
さらに、京都からは戦車がひく牽引バスが走っていた。
鉄道は少しずつ延ばしている最中。
「真琴様、私が生きている間に、この様に様変わりするとは思っておりませんでした」
と、茶々は改めて故郷である近江の景色を眺めながら言っていた。
「俺もここまで技術が一気に進むとは思っていなかったけどね。蒸気船で精一杯だと思っていたけど」
「便利になりますね」
「そうだね、日本列島に鉄道が繋がれば、東西南北自由に旅行も出来るし物資も運べるし」
「今でも、船での旅行は盛んになっていますけどね」
「戦がなくなり、旅行が出来る余裕が出る。民にとっては良いことだな」
「はい、真琴様ど義父様のお働きのたまものです」
「マコがいなかったらまだ戦乱が続いていたかもね」
と、会話を楽しんでいると安土の町に到着した。
安土の町は10万人都市になろうかと言う大きな都市に拡張の工事が盛んにされていた。
「ずいぶん集中してきてしまっているなぁ、信琴はなにをしている?」
と、感想が出てしまう。
「信琴は真琴様の一極集中都市を避ける事は理解しているので、常陸藩ではそれを避けるように政庁を領内の各城に分散させていますけど」
「信忠様か?引き継いだ秀信殿か?」
「恐らくは・・・・・・真琴様がしっかりと指導しないから若い世代が便利さだけで造ってしまうと思いますよ」
「信忠様は天正地震の際、九州攻めだったかな?」
「はい、その様に記憶しておりますが」
せっかく琵琶湖一帯を船で結んで東西南北に城を造った意味が薄れてしまう。
災害時を想定した一極集中を避けているというのに。
安土城の屋敷に一度入ると、信琴が待っていた。
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