第724話 茶々との船旅

1613年3月


 戦艦・日本武尊と潜水艦艦隊で樺太島を目指す。


樺太巡察と戦艦・日本武尊の引き渡しの船旅。


今回はお江達側室は学校の仕事が忙しいく、茶々が同行した。


せっかくなので、景色を楽しむため潜水艦ではなく日本武尊に乗船する。


「真琴様、今はもう船酔いしないのですね」


と、言う茶々。


「流石に慣れたよ。昔は良く船酔いして茶々の膝枕で横になったよね」


この世界に来て当初の頃の琵琶湖での安宅船の移動を思い出す。


茶々の顔を見ながら昔を思い出していると茶々はなんだか寂しそうな表情をしていた。


「茶々、疲れた。少し昼寝をする」


「はい」


と、返事をすると表情が明るくなった。


茶々は甘えて欲しいと思っているのを察する。


茶々の膝枕。


ひさびさの膝枕は、昔とは違い柔らかく寝心地が良かった。


この30年で茶々も肉付きが少々良くなったからだ。


そんな膝枕の温もりと茶々の匂いに包まれると、安らぎの一時となった。

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