第701話 700話突破特別編・;令和・常陸!時代ふしぎ発見!!第七弾

この番組は架空の番組です。

似ている番組を知っている皆様。

私はこの番組を馬鹿にしているわけではありません。

大好きです。

笑いがありながらも教養が広がる長寿クイズ番組。

いつまでも続いて欲しいです。

そして、いつの日か回答者席に座ることを夢見ている一ファンです。


また、タイムパラドックスとパラレルワールドが複雑に混じっていることをご理解いただければと思います。

《タイムパラドックスにより私たちが知る世界とは全く別の世界線、日本の令和のとある土曜の夜の国民的クイズ番組。この番組もまた、タイムパラドックスと言う不確定な物で連続した時間線なのかも不明な番組。語り継がれる黒坂真琴物語の中でも分岐がされた時間線の一つの時間線上。パラレルワールドの未来の世界の一つ》



『この番組は世界の人々を幸せにする企業理念の世界最大企業、株式会社常陸技術開発研究製作所グループの提供でお届けします』



「皆さん今晩は。本日はもうレギュラーと言って良いでしょう。『黒坂真琴』の真実に迫りたいと思います。先月、株式会社常陸技術開発研究製作所、開発部部長で磯原佳代さんはパラレルワールドの過去へと向かいました。成功しているのでしょうか?私たちでは観測は出来ない時間線の未来を作り上げていることを祈りましょう」


と、マッチョなダンディー司会者が爽やかな笑顔で番組が始まる。


「そうですわね。愛の力が科学を超越したことを祈りたいとおもいますわね」


芸能界の生き字引の存在の白柳鉄工さんが涙を滲ませながら語っていると、


「僕は娘を持つ身としてはあのような実験には反対です」


と、いつもはとぼけがちな野村君が親の目線で心配するかのように言う。


「贖罪の気持ちなんでしょうね。佳代ちゃんは真琴君がタイムスリップしてしまったことを自分のせいだと悔やんでいましたから。だから、真琴君が欲しいというガルパンを届けるのを使命だと思っていたので。他にも役に立てるようにと科学だけでなく医師免許まで取って、青カビからペニシリンを作るのを必死で覚えていましたから。戦艦の勉強までして、寝る間がなかったと思いますよ。電子辞書もどんな環境下でも使えるように改造して。そんな佳代ちゃんが真琴君と会えないなんて絶対にないと思うから、きっとパラレルワールドで幸せになっているはず」


と、久慈川萌香が大きなお腹をさすりながら遠くを見つめるように語っていた。


「儂ならお金になる技術を売るのに考えるけどな」


「板西さんは、お金のことですね」


と、マッチョなダンディー司会者は呆れてため息を漏らしていた。


「本日のゲストは黒坂真琴の弟で日本国参議の次期当主、黒坂邦琴さんと結婚して臨月の女優の久慈川萌香さんです。臨月だというのに御出演ありがとうございます」


と、マッチョなダンディー司会者が紹介すると


「この番組は真琴君も特別愛していた番組ですから。それに今日のお題が黒坂真琴なら絶対出ないとと思いまして。この子の伯父がかの黒坂真琴と言うのは大変な光栄ですから」


と、お腹をさすりながら言う。


「ありがたいですね。黒坂真琴に愛していただいたこの番組をいつまでも続けたいと思います。それでは、今日は欧州に覇を唱えた謎に迫りたいと思います。

時代ふしぎ発見!!」


画面は変わってベテランミステリーハンター竹外さんが欧州イバラキ城の大手門に立っていた。


「見て下さい。この大手門。国宝『戦車美少女姉妹門』です。茨城県の茨城城に負けない迫力と気品と芸術性がありますね。本日も日本国参議、黒坂家のご厚意により普段見ることの出来ない天守も見せていただけることとなっています」


天守から一望する地中海を画面は映していた。


「素晴らしい景色ですね。黒坂真琴は日々ここで執務をしていたそうです。羨ましいですね」


「ここで世界戦略を考えていたと考えられていると言われてます」


「本日は黒坂邦琴さんに特別に案内していただきます。よろしくお願いします」


黒坂真琴とうり二つの弟を画面は映していた。


「邦琴さんはお兄様の思い出はなにかありますか?」


「兄はうちにいるときはよく絵やラノベに没頭していましたし、日々は武術の稽古で忙しい日々だったので、あまり遊んではもらえませんでした。母方の祖父と陰陽の力を高めるのに修行が多かったですから。私は残念ながらその才能がなかったので父から政治の事を日々習っていたので兄弟と言っても他人に近かったですね」


「すみません。なんとも寂しい思出を聞いてしまって」


「良いんですよ。兄のおかげで、萌香さんと結婚できたわけですから。兄の同級生でなかったら世界的に活躍していた萌香さんと出会えることもなかったので」


と、少しのろけていた。


「ここで問題です。世界に多くの領地を持っていた黒坂真琴ですが、欧州イバラキ島で世界戦略を考えなぜ、ヨーロッパまで手を伸ばしたのでしょうか?」


と、言うと画面はスタジオを映しだしていた。


「これは学校でも習うことなのでノーヒントで行きたいと思います」


と、ダンディー司会者が言うと、


とぼけがちなな野村君が、


「ちょっと、ちっょと待って下さいよ。そんな30年近く前の授業なんて覚えていませんから」


と、言うがマッチョなダンディー司会者ににこやかな笑顔を返すだけだった。


「回答が出そろいましたので一斉に」


と、回答が書かれた画面が映し出される。


白柳鉄工「政教分離」白マッチョ人形を賭ける。


久慈川萌香「政教分離」赤マッチョ人形を賭ける。


板西エイヂ「お金」白マッチョ人形を賭ける。


野村真人「ハーレムを増やす為」白マッチョ人形を賭ける。


「正解はこちらです」


と、再び画面はベテランミステリーハンター竹外さんを映すと、画面はヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂を映しだしていた。


「正解は政治への宗教の影響力を弱めるために自らが侵略者となる道を選んだんですね。今では宗教は民族の文化として尊重され保護される文化になっていますが、黒坂真琴が介入する前は大きな影響力を持っており宗教対立で戦争が度々起きたんですね。もしかしたら、本能寺にタイムスリップした黒坂真琴の時間線では宗教対立が続いた世界だったのかもしれません」


「白柳さん、久慈川さん大正解、板西さんと野村君は、ボッシュート」


・・・・・・突如スタジオがざわめき出すと、久慈川萌香が産気づいていた。


「うっ産まれる~」


・・・・・・。


番組は急遽、久慈川萌香の出産に付き添うドキュメンタリー番組となり、大きな玉のような元気な男の赤ちゃんが誕生するのを放送した。


その男の子は『真琴』と名付けられた。

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