第681話 異世界は電子辞書とともに
「1611年に地震による津波の被害が出ると真琴様は言っています。詳しい日時を知りたいのですが」
私は磯原佳代に知識があることを期待してみた。
「あっ、はい、大丈夫ですよ。こういうときのために電子辞書を持ってきたので、異世界は電子辞書とともに。って・・・・・・1611年を・・・・・・」
ん?真琴様のスマートフォンに似ているけど違った物?
「それはなんですか?」
「ああ、これは百科辞典・・・・・・ん~いろいろな書物がこの中に入っている物なんです。今は災害の歴史を探しています。ん~あっあったあった、慶長三陸地震1611年12月2日青森・岩手・宮城などで津波の甚大な被害が出ている地震の事ですか?」
「その日は正確なのですか?すべての住民を海から高台に移す命を出したいので正確でなければなりません」
「地震は地球のプレートの動きが蓄積されて起きる物なので、私や真琴君が歴史を変えたとしても地震の発生日時は変わったりはしません」
「ならばその日、皆を避難させる命令を出します」
「そんなことが許されるのですか?」
「陰陽師である黒坂常陸守真琴の名を使えば大丈夫です。磯原佳代、あなたにはしばらく手伝って貰います。今、真琴様は世界と戦っています。真琴様の未来の知識で作られた兵器でそれが可能だったのです。あなたも知恵を貸していただきます。黒坂真琴を絶対に勝たせるために」
「え~、早く合体したいのに~」
「生憎連絡船は出たばかり、次の船は災害に備えているため時間がかかります」
「船、いっぱい作っているの見ましたが」
「その船をあなたの知識でもっと高速に出来ないのですか?」
「えっ?出来な・・・・・・出来ます」
「なら、早く会いたいなら今よりも早い高速船の技術を教えて下さい。それと、銃火器ももっと強力にしたい」
「茶々様?あなた様はもしや、黒坂真琴に世界征服でもさせようと?」
「さぁ、それはどうでしょう。ただ、戦いが終われば茨城城に帰ってきますから、圧倒的軍事力を真琴様に持たせたいのです」
「わかりました。その代わり、次に出る船で真琴君の元に行かせてくれる事を約束して下さい」
「良いでしょう。お約束いたしましょう。鹿島の神に誓って」
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