第673話 内乱勃発
武力侵略を少々緩め、文化侵略を推し進めていると、イタリア半島でバチカンを支持する国民と、明らかに進んだ文化を持つ大日本合藩帝国に降伏し友好関係を結ぶべきだと考える国民との間で内乱が勃発していると、奥州イバラキ島を任せてある息子の桃信から知らせが来た。
そして、他の国々でも大小の違いはあるが大日本合藩帝国支持勢力が出始め内乱が始まりつつあると。
『父上様、好機です。攻め込みましょう』
と、手紙には書かれていた。
イタリア半島を完全支配するか、それともうちと仲良くしたい勢力に任せるかを悩んだ。
なにせ支配権が大きくなりすぎているからだ。
イタリア半島を支配したとき長とする者がいるのか?
イタリア人に合いそうな人物を置かねば支配が難しい・・・・・・。
イタリア人・・・・・・いる、いたが・・・・・・。
常陸国営技術開発研究製作所で常務として働くガリレオ・ガリレイがいるが、研究者であって政治的ではない。
勝手なイタリア人のイメージは、陽気なおじさん・・・・・・!
前田慶次か!
うちの前田慶次は一見遊び人だが意外と真面目に働いている。
イタリア半島を支配するのに長とするのに信頼できうる人物だ。
オーストラリアの実績もある。
アドリア海の制海権を取る仕事は前田慶次と柳生宗矩の二人に任せてあるがアドリア海の東側を支配するオスマン帝国の協力を頼めば前田慶次をローマに投入しても問題ないだろう。
オスマン帝国に使者として荒木又右衛門に手紙を持たせて送ると同時に、前田慶次にローマ占領の指示を出す。
柳生宗矩にも動いて貰うか、バードリ・エルジェーベトの旧領地を取り戻しスロバキア王国を復活させるために・・・・・・。
と思案していると亡命国家スロバキア臨時政府のジブラルタル城のすぐ近くのマラガに羽柴秀吉軍が石田三成を大将として集結しているので使って下さいと連絡が来た。
バードリが気を利かせて羽柴秀吉に手紙を送ったらしい。
「よし、動くぞ。石田三成軍はオスマン帝国と協力してスロバキア王国軍として東ヨーロッパへ進軍させる。敵連合国を東西から挟みこんだうえで国力低下をさせ自ら降伏するように仕向ける。連動してベルギーにいる前田利家と鬼庭綱元の軍をオランダと神聖ローマ帝国にゆっくりと進軍させるように命じる」
と地図を見ながら指示する手紙を書いているとオルショリャが、
「なぜにその地にこだわりを見せているのですか?我が国など作らなくても常陸様だけで支配出来るのでは?」
「あ~オスマン帝国とヨーロッパの間に強国を作っておきたいんだよ。間に第三国をね。もちろん俺が支配するための軍事力はあるけど、それより旧領主が旗頭のほうが大義名分になるから。はっきり言って友好国ならどこでも良いんだけどね」
「良いんだけど、私の穴に虜になったから私の母国を復活させてくれると?」
真面目な話をしていたのに下ネタをぶち込んでくるオルショリャはいつも通りだった。
カルパティア山脈を境としてオスマン帝国とヨーロッパの間に緩衝地帯を作りたいのがスロバキア国を作りたいと考えてきていた。
今は友好的なオスマン帝国だが暴走すればヨーロッパ支配を考えるだろう。
その壁となる国を作っておけば易々と手出しできなくなる。
それはヨーロッパ側から見ても同じ事だ。
そのための国家を構想している。
平成の地図で言うとクロアチア・スロベニア・ハンガリー・スロバキアを考えている。
一つの大きな国としては無理だろうが独立国家共同体としてなら無理ではないはず。
この大戦で侵略の歴史を終わらせるためどうすれば良いのかを考え続けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます