第674話 前田慶次・ローマで休日
ローマの占領を命じられて二ヶ月。
アドリア海から地中海に再び戻り、欧州イバラキ城で補充をしローマの港に向かった。
いつもの艦砲射撃からの占領を考え火薬と弾を大量に積んだ。
しかし、手応えなく呆気なく占領は完遂した。
御大将の文化侵略は信仰心を薄くさせる効果が覿面だった。
そうなると明らかな軍事力の差を知る者は抵抗をしない。
猛進的信者だけが敵と考えて良いだろう。
我が艦隊がローマの港に見えるやいなや旗を振って歓迎する者達がいた。
その為、艦砲射撃をせずに上陸部隊をだすと歓迎された。
街に潜んでいた旧勢力側の兵との戦いが中心だった。
槍を振るい次々に仕留める。
ローマ。
石造りの街並みに俺は感銘を受けた。
素晴らしい。
これが異国の神話に出て来る町か。
艦砲射撃で残骸にすることなく占領出来て良かった。
これは後世に残すべき遺産だろう。
クイリナーレ宮殿を占領し拠点に決める。
ここで旧勢力と根比べになるか?そう言えば教皇を決めるときの会議も『コンクラーヴェ』と言うらしいが根比べと語彙が似ていて面白い物だな。
しかし、この街は水道施設が良い。
これは見習うべき物だな。
街中に泉を作るとは良い物。
ヴァチカン攻めの命が出るまでこの美しい街で兵達に休息を与えよう。
「御大将の本を流布する隊と守備の隊と休息の隊にわける。皆わかっておると思うが・・・・・・」
と、命令を続けようとするが兵達は、
「わかっております。無駄な破壊をいたすなでしょう?もう皆、身に染み着いております」
との返事が返ってきた。
御大将の考えが浸透していて何よりだ。
あ~綺麗な街だ。
願うなら余生はこの街で風流に過ごしたい物だ。
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