第647話 絶対書いちゃ駄目な城?欧州マイハマ城
カリャリ港城塞視察に戦艦・伊弉冉尊で向かうと海から見えただけで異色な城になっているのが見えた。
天守の壁には舞浜に生息していそうなネズミが描かれていた。
「うわ~、やっぱり、使っちゃ駄目なイラスト採用してる~」
と、俺は頭を抱えたがそれを不思議がるミライア。
「・・・・・・可愛いのに?」
と、言うとアセナも、
「おにいちゃんの美少女の絵よりこっちが好き」
と、言う。
お江は不服なようで、
「私は嫌~い」
と、言う。
「あのような大きなネズミ、さぞかし夜は激しいのでしょぅね」
と、オルショリャは。
うん、そりゃ~彼女がいるのだから、いちゃこらしているだろうけど・・・・・・なんか怒られそうだからこれ以上言うのはやめておこう。
版権などない時代なのだから気にする必要がないのに不思議と体が染みついているのか、緊張が走ってしまう。
その城に入港すると信海が出迎えてくれた。
「父上様、ようこそ夢の城へ」
・・・・・・ん?
満点の笑顔で出迎える信海はキャストさん?
「夢の城って?」
「父上様が書いていた絵の中でも別箱に入っていた物ですよね、この絵。それを私が装飾に取り入れました」
封印するために別枠にしていたのに勘違いをされてしまったみたいだ。
城の中に入れば、青い服を着たアヒルや犬や赤いベストを着た熊、その他多くの物が忠実に装飾にされていた。
なんともメルヘン?ドリーム?な城となってしまっている。
陽気な亀だってしゃべりそうなくらいに描かれている。
「父上様、欧州イバラキ城のように改名をお願い致します」
と、信海は満面の笑顔で言う。
「ああ、もう、こうなったら自棄(やけ)だ。欧州マイハマ城と命名する。城代を経津之介信海とし、しばらくは防衛と島の発展に尽力するように」
「はい、このマイハマの地を夢がいっぱいの地にして見せます。全ての民が、来客が夢が見られるような地に」
「う、うん、頼んだぞ」
なんだろう、このキャラクター達が信海に夢を与えているのかな?
確かに、あそこはお金さえ気にしなければ夢の世界の住人になれるから楽しいのだけど・・・・・・。
あっ、もう一層のこと遊園地を作ってしまうか?
俺は欧州マイハマ城で蒸気機関で動かせそうなアトラクションをいくつか考え、大工衆に作らせるよう信海に指示した。
遊びも平成レベルまでアップするという事は、文化が高い事を見せつける事が出来ると考えたからだ。
武力だけで侵略するより、文化の高さで侵略する事も考えて行くべきだろう。
そう考え直しながら、欧州イバラキ城に戻った。
俺にはこちらの方が落ち着く。
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