第529話 建造中双胴船
鹿島港造船所ではスクリュー式だけでなく、双胴船と言う形の船を建造中だ。
語彙力崩壊気味で言うと超大きな船。
全長:約150m 最大幅:約60m マスト6本 三層構造・最大900人乗り
蒸気機関外輪式推進装置付機帆船型鉄甲船戦艦・武甕槌の約二倍
推進装置となる外輪は両外側と真ん中に取り付けた形、水車が3つ搭載で建造中。
「殿様、こちらは順調ですぜ」
と、国友茂光が案内してくれる。
「そうか、この船が完成したら、この船を模して貨客船を造りたい」
「かきゃくせん?」
「あぁ、客と荷物を中心に乗せるの船の事だ。この船は戦艦になるよう、大砲の装備と兵士を乗せる事を想定しているからな」
「甲板が大きい分、今回は以前の大砲より大口径を積むよう、現在作っている最中ですからね」
飛行機の登場までは巨砲巨艦の時代は続くだろう。
戦艦は大きくなり、大きな大砲を積む時代がしばらくは続くはずだ。
皮肉な事だが、世界最大級として知られる、戦艦大和と戦艦武蔵を造る大日本帝国だが、飛行機からの攻撃に弱いのを自らアメリカに知らしめるのはあの、真珠湾攻撃が一つの引き金になる。
そして、アメリカは巨砲巨艦から空母と飛行機大量投入と言う生産性・物量で日本を攻め、負ける大日本帝国。
だが、しばらくはそれは念頭におかなくて良い。
飛行機の登場はしばらくはないはずだ。
俺も造りたいが、蒸気機関では無理がある。
液体燃料のエンジンの開発。
俺が死ぬまでに出来れば良いな。
工業高校に行っていれば可能性は高まったかもしれないが残念ながら普通科高校出身が残念な所だ。
そう言えば熱気球の登場は早かったはず。
南アメリカのインカと友好的な関係の今、熱気球を使って、とある物を見たいと思っている。
まぁ、落ち着いてからになるだろうが。
「このまま、双胴船は建造を続けてくれ」
次の航海には間に合わないだろうが、完成が楽しみだ。
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