第496話 処刑準備
処刑には磔、打ち首、火炙り、さらには四肢を牛などに縄で縛り付け引っ張らせる引き裂きなどがある。
中世ヨーロッパ史を調べれば処刑のやり方に驚くことだろう。
日本より惨いやり方なのだ。
中には、女ドラキュラと呼ばれるような人物もいるくらいだ。
そんな中、俺が選ぶのは石川五右衛門の釜茹でだ。
関白豊臣秀吉が誕生せず、イベント発生がなかったかわりにフィリッペⅢ世を釜茹で処刑する。
おそらく、織田信長も満足する処刑方法だろう。
じっくりじっくりと煮込んで。
大釜を鍛冶師に作らせ大量の油を用意させていると、お初が
「こういった惨たらしい事も考えられるのですね」
と、意味深に一言呟いた。
「俺が考えたわけではないけどな。俺の知る歴史にはこのような処刑方法を行った者がいるんだよ」
「誰です?」
「羽柴秀吉」
「え?あの人垂らしの禿ネズミが!」
「驚きだろ?しかも、俺が知る歴史線だと茶々の夫なんだよ」
と、言うと驚きを隠せないように両手を口に当てていた。
「あんな不細工で年の離れた男の側室とは・・・・・・姉上様は真琴様に救われましたね」
「そう思える顔かな?」
遠まわしに外見を褒められている感じがした。
「えぇ、あの男よりはマシですですわ」
「ありがとう」
少し照れる。
「しかし、これをやるとなると真琴様にも悪名が付きますが?」
「いや、付かないと思うよ。処刑方法よりなんで処刑するかの文言さえちゃんとしていればね」
「・・・・・・インカ帝国の滅亡の主犯」
「そういう事。織田信雄様の事だけでなく、アメリカ大陸での無差別的侵略の主犯として、処刑する。それを対外的に公に。それが今地球上で一番力ある者の役目だよ」
「ならば、各国に大使を遣わせるよう手紙を書きましょう」
「あぁ、頼んだよ」
今回のフィリッペⅢ世の釜茹は侵略者に対する罰と言う意味を持たせる事で私怨の処刑ではなくなる。
イスパニア帝国のアメリカでの所行はそれに値するくらいの行為なのだ。
そしてその見せしめに・・・・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます