第490話 宴の後
ジブラルタル城完成式の宴が催されてから一ヶ月が過ぎた。
すると、神聖ローマ帝国ルドルフⅡ世の使者・ルーラント・サーフェリーとバチカンの使者のルイス・ソテロが訪れた。
↓オランダ語
「我が主ルドルフⅡ世の親書をお持ちしたので御覧いただきたくお願い申し上げます」
俺は親書をラララに翻訳して貰った。
『イスパニア国王フィリッペⅢ世の討伐に対して神聖ローマ帝国は関与せず。イスパニア帝国の支援をしないと約束致します。神聖ローマ帝国は日本国との友好的関係を構築致したくよろしくお願い致します』
と、書かれていた。
「神聖ローマ帝国、ハプスブルク家はイスパニア帝国皇帝を見捨てると言う見解で良いのだな」
↓オランダ語
「御意。フィリッペⅢ世の処分に対してを抵抗することは今後ございません」
そして、ルイス・ソテロも
↓イタリア語
「バチカン・ローマ教皇クレメンス8世の親書も御覧いただきたくお願い申し上げます」
『イスパニア帝国国王フィリッペⅢ世は日本国の使者である織田信雄様を勝手に殺した者、その者の首を取る事を承認致します。また、フィリッペⅢ世が匿う高山右近についてはバチカンは与り知らぬ事、どうぞご自由に処分してください』
「両国共に、イスパニア帝国国王討伐には今後、関与しないのだな」
そう聞くと両人は同意の返事をした。
↓オランダ語
「今後は日本国と貿易を行いたくお考えくだされば」
↓イタリア語
「バチカンも同じく、他の国々の王にも日本国と良好な関係を築くよう命じますので、何卒よろしくお願い致します」
血縁で結ばれた関係より、ジブラルタル城での技術誇示の方が勝った瞬間だった。
こうなればイスパニア帝国陸上戦も不利になることは極めて少ない。
「その約束、守られぬ時には沿岸部は灰になると心得よ」
最後に脅したあと俺はニコッと笑い二人と握手をした。
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