第468話 マイアミ城の萌改造・その2・萌美少女妖魔大門

 萌魔改造は急ピッチに進んだ。


お初は間違いなく、バチカンの使者より先に帰ってくるだろう事は考えられるからだ。


約80日で完成にこぎ着け、マイアミ城大手門『萌美少女妖魔大門』落成式を行っているところに、間の悪いことにお初が帰ってきてしまった。


「で、増えた側室はどの人ですか?」


ん?


思いもよらない言葉が先にお初の口から聞こえた。


「あれ?門の事で怒らないの?」


と、聞いてしまうと、


「もう、こうなることぐらい予想は出来ていましたよ。何らかの装飾はするだろう事は、で、側室は何人増えたのですか?」


「ん?一人も増えていないけど」


「え?増えていない?まさか?」


と、お初にとっては側室が増える方が怒る点だったらしい。


「姉上様、マコね~毎日城の装飾と、兵士の服の監修で大忙しでそれどころではなかったんだよ。だから、側室は本当に増えていないよ」


と、お江がケラケラ笑う。


「はい、夜伽も私たちだけの交代制でしたから間違いないかと」


と、小滝が言う。


「私もちゃんと見張っていたですです」


と、ラララも言うとお初は、


「あはははははははは、萌を作るのに集中しすぎて新しい側室を作る暇がなかった?あはははははは」


と、なんとも豪快に笑っていた。


うん、限られた期限でマイアミ城の萌化に集中していたので、俺の大好きな褐色肌のネイティブアメリカンの美少女と出会う機会をなくしてしまった。


「萌装飾怒らないんだ?」


「もう慣れました。で、この門の意味はなんか有るのでしょ?」


「うん、伴天連の神への当てつけ。魔女狩りとかをする宗教に対する当てつけだよ。この魔女みたいな美少女達を城のレリーフにすることでくだらない魔女狩りは許さないとの警告の意味を込めているのだけどね。わからないだろうなぁ」


「はい、わからないと思いますよ」


と、冷めた口調で言うお初。


「バチカンは神の名の下にあらぬ疑いをかけ多くの人を殺し、また、科学からも目を背けバチカンの意にそぐわない者は殺すんだよ。俺はその保護者に監視者にゆくゆくはなりたいと思っている」


「そうですか、まあ、このレリーフを見てわかる物などいないと思いますけどね」


その後、お初からファナ・ピルコワコと須佐が健やかで、首都クスコ復興に励んでいること、グアヤキル城に伊達政宗が入り、手伝っていることを聞かされた。


インカ帝国は昔の繁栄を取り戻そうとしていた。

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