第462話 KING・of・ZIPANG Ⅳ号と新黒坂水軍艦隊
織田信長をマイアミの港に停泊している船のまだ名のない船に案内する。
蒸気機関外輪式推進装置付機帆船型鉄甲船戦艦。
五隻中四隻は俺の艦隊だ。
そして残る一隻は織田信長に献上することを決めていた。
そのため、名は実は彫ってある。
それを布で隠していた。
織田信長がいる目の前で除幕する。
KING・of・ZIPANG Ⅳ号
「儂にくれるのか?」
「当然にございます。増産体制が整えば幕府・信忠様にも献上いたします。これからの日本の守りの要にしていく船にございますから」
俺は合図をすると、三カ所にもうけられた360度体温ドーム型砲塔がゆっくりと回り出す。
「蒸気で進むだけでなく、砲塔にも工夫を凝らしているのか?」
「はい、前方後方の敵にも対応しており、囲まれても弾尽きるまで戦えます。また、ドーム型艦橋などは敵の弾の威力をそぐ役割を持っております」
艦橋や砲塔に使っているドームは実は二重構造ハニカム構造を使っている。
ハニカム構造とは段ボール箱を思い浮かべてくれると良いだろう。
ちょっとやそっとで壊れる物ではない。
「どうぞ、乗ってみてください」
織田信長を案内し乗船する。
基本構造は今回は五隻とも一緒で変わらない。
ただ、織田信長用には居室に茶室を設けてある程度だ。
艦首の像は熱田神宮に伝わる草薙剣を想像した七支刀にし、それに熱田大明神と刻印してある。
もちろん熱田神宮お祓い済みだ。
草薙剣が門外不出の見られる刀ではないのであくまでも想像の品だ。
太めの直刀であると言われているが、艦首の像にするのに七支刀の方が見た目が良いのでこちらをチョイスした。
「ぬははは、こざかしいことをするの~」
と、熱田神宮を信仰している織田信長は笑いながら喜んでいた。
乗船するとマイアミの湾を帆を張らずに蒸気機関だけで進むと、信長は、
「すごいの~本当に風の力を必要としないとは、これは船の革命ぞ。今後、このような船は黒坂型蒸気機関と名付けるが良い」
黒坂式蒸気機関?
俺が蒸気機関開発第一人者として名前が残ることになることは想像が付いた。
「なんか、俺、知っている知識を出しているだけなんですよ。本当の開発者って違うんですがね」
「だが、実用に耐えうる物をこの時間線で作ったのは真琴お前ぞ、時代を変えるという事は時代に名を残すていうこと。受け入れろ」
俺よりもタイムパラドックスを理解している節がある織田信長は蒸気機関で進む船の先を見てそう口元を緩めた嬉しそうな顔でずっと先を見ていた。
KING・of・ZIPANG Ⅳ号は織田水軍旗艦になるのと同時に俺は、南蛮型鉄甲船型戦艦
Champion of the sea HITACHI号
Champion of the sea TSUKUBA号
Champion of the sea KASHIMA号
の三隻を返してもらった。
蒸気機関外輪式推進装置付機帆船型鉄甲船戦艦四隻と南蛮型鉄甲船型戦艦三隻の七隻の黒坂水軍艦隊を編成する。
旗艦・武甕槌・船長・真田幸村・黒坂水軍司令長官・黒坂真琴乗船
二番艦・不動明王・船長・柳生宗矩
三番艦・摩利支天・船長・前田慶次
四番艦・毘沙門天・船長・真壁氏幹
Champion of the sea HITACHI号・船長・佐々木小次郎
Champion of the sea TSUKUBA号・船長・飛猿佐助(真田幸村家臣)
Champion of the sea KASHIMA号・船長・柳生利巌(柳生宗矩家臣)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます