第460話 フロリダ半島

 魔のバミューダ海域を抜けるとフロリダ半島が見えてきた。


フロリダ半島の南の岬には織田信長の旗が見えてくる。


多数の丸太組の櫓が見える。


織田水軍の鉄甲船も見える。


近づく前に空砲でこちらの敵意がないことを示し、また、俺の家紋の旗をわざと多く上げて俺・黒坂真琴であることを知らせる。


織田水軍も俺と同じ射程距離を持つアームストロング砲を配備しているからだ。


敵と思われれば容赦なく撃たれるだろう。


一隻の鉄甲船が近づいてきた。


「羽柴秀吉が家臣・加藤清正ございます。あなた方の艦隊は右府様の艦隊でございますか?」


と、声が聞こえた。


俺が艦橋から甲板に出て、


「俺が黒坂常陸守である。上様にお目通り願いたい」


「これはこれは、右府様、こちらに付いてきてください」


と、案内される。


平成ではマイアミと言われる地の港について桟橋に降りると、城を作っている最中だった。


外観から察するに稜堡式の縄張りを持つ石垣が作られようとしていた。


「この地は、南蛮の支配下にあったと思ったが?」


と、加藤清正に聞くと、


「カリブ海で南蛮船をことごとく沈めた後、この地にたどり着きました。半島は南蛮の支配下にありましたが、南蛮からの補給船をことごとく叩き補給路を断ち兵糧攻めにいたしました。陸からはじわりじわりとインディアンに攻めさせ、海からは上様の艦砲射撃と言う容赦ない攻めに降伏した次第でございます」


「なるほど、アメリカ大陸先住民と手を結んだ訳ですね」


と聞くと、加藤清正はなにやらにやりと笑っていた。


ん?


フロリダ・マイアミ城は湾を巧みに使いながらも、星形の稜堡式で堀を三重に掘削中で、真ん中の本丸は石垣で一段高く作られている。


完成すれば巨城になるのは間違いない大きさだった。


加藤清正の案内で城の中に進む。


城は間違いなく、日本の縄張り式なのだが建物はドーム型だ。


これは俺が広めているのだから仕方がない。


パネルを作れば、組み立ては早くしかも頑丈なのだから。


本丸の一際大きなドームに案内されると、そこには、褐色美少女に耳かきをしてもらっている織田信長がいた。


・・・・・・今回ハーレム増殖イベントは織田信長に起きたのが推測出来た。


うとうとしながら膝枕で耳かきをしてもらっている織田信長は至福の顔をしていた。

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