第423話 パナマ地峡
アメリカを南北に繋ぐ拠点、それはパナマ地峡。
この地は太平洋へカリブ海を一番狭い土地で64キロメートルほどで隔てる地。
カリブ海から陸路に物資を馬車などに乗せ太平洋側に展開しているガリレオ船に載せ替える、また、その逆も出来る要所。
南アメリカ大陸を南下して太平洋から大西洋に行くには距離も遠く、また、波が荒く難所と聞いている。
そのため、パナマ運河が作られていなくても重要拠点なのだが、すでに太平洋の覇権は日本が掌握しイスパニア帝国などの船は運航出来ていない。
さらに、艦砲射撃を得意とするうちの戦いを警戒してパナマ地峡はすでに放棄され逃げ去られていた。
おそらくその戦力などは、北アメリカ大陸か南アメリカ大陸の陸地に向けられているはずだ。
いずれそれは叩くとして今はパナマ地峡を抑えることはこちらにはメリット。
すでに陸路も完成しているので、大西洋側に出られるわけだ。
俺は今、カリブ海を眺めている。
さて、船をどうにかしなければだが、俺はとある祭りを知っている。
平成時代、茨城県北茨城市で見た祭りだ。
その祭りを活用すればイスパニア帝国の意表を突く事が出来るはずだ。
活用しない手はない。
人員はアスティカ帝国とインカ帝国から協力してもらおう。
道も早急に整備して貰わなければ。
喜望峰を守りを固めることで大西洋の覇権を守っていられるとは思うなよ。
ファナ・ピルコワコと森蘭丸にパナマ地峡の陸路整備を頼む。
二人はいささか疑問に感じながらも、石加工技術を駆使して広い道路拡張工事を開始してくれた。
あとは、俺の相棒の船が無茶に耐えられるかが問題だな。
道路拡張工事に半年を費やす間、伊達政宗を主戦力とした南アメリカ大陸解放軍はインカ帝国領地回復の激戦を繰り広げていた。
俺はグアヤキル城で執務の日々で道路拡張工事の完成を待つ。
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